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紫紺様と紫紺様の家に向かう車の中にいる。

櫻葉さんは、朝食が済むと先に帰って行った。

私は、使っていた部屋を綺麗に掃除してから、お祖父ちゃんとお祖母ちゃん、旅館の人たちにお礼を言って、紫紺様と紗代ちゃんの家へ向かった。

お昼を一緒に食べて、養子縁組のお願いをしたら、2人とも泣いて喜んでくれた。

もしお母さんたちが押しかけて来ることがあっても、こちらは何も悪くないし、警察も呼べるし、相談するところもあるし、紫紺様に警備もして貰っているから、問題ない。と言ってくれた。

『ねぇ、紫紺様。自分を守れる環境がないって、弱くて脆くなることだったんだね。

ずっとその状態だったのに、弱い自分を責めてた。

自分で居ることを許される環境があったら、変わっていける。それがわかった。

私、紫紺様の花姫で良かった。
そう思う私でずっといたい。

そのために頑張ろうと思う。

だから、これから宜しくお願いします。』

『ああ、こちらこそ、宜しく頼む。無理はするな。』
そう言っていつものように頭を撫でてくれた。

まだ照れくさいけど、頭を撫でられる心地よかを覚えた。ずっとここに居たい。
そう思うと、泣きそうになる。

これが何かよくわからないけど、泣きそうになる私を大事にしていこうと思う。