♢♢♢♢♢
一日が終わって、一人布団に横になった。
昨日、並べられていた布団はない。
朝、紫紺様と藍蓮様が泊まった離れで、4人で、朝食をとらせて貰った。
離れは、旅館の奥にあって、山側に面して建られていた。
縁側から、山と川が流れているのが見えていい眺めだった。
食事が済んだ後は、皆で旅館の中を見せて貰って、旅館の周りもゆっくり散歩した。
見目が飛び抜けていい神獣人の紫紺様と藍蓮様、どうしても目をひく桃色の瞳と、暗緑色の髪をした私、神獣人の様に、神気こそ放っていないけど、顔立ちの整った美月の4人で出歩くのは、やっぱり目立つみたいで、遠巻きに注目されているのを、ひしひしと感じたけど、
出かける前に、
『神獣人が人の目を惹くのは当たり前ですし、花姫は日本の宝と言われているんですから、注目されるのは、当然です。
まだ、忍葉様は、花姫だとあまり周知されていませんが、変に隠すことはございません。
返って不審に思われますから。
好奇心と好意的な目が殆どですから、堂々としていればいいんです。
最初が肝心ですからね。
ずっと隠れて生活するわけには、いきませんから、周りを見方につけた方が、今後の生活が楽になります。』
と道忠さんにしっかり言い含められた私は、
堂々とはいかなかったけど、気にしないことにして、散策を楽しんだ。
昨日、引き返した松山神社にも行ってきた。
ポチは私たちが行くとすぐ姿をあらわして、
『あの愚かものが来たみたいだな。』
と言っていた。
ポチは、私たちがここに来てからのことを、なんでも知っているみたいだった。
『花姫よ。また来い。』
そう言われて別れた。
お昼を食べてから、お祖父ちゃん、お祖母ちゃん、小夜ちゃん、和君たちが、
ここに来た一番の目的、
私が生まれた頃のお母さんたちの話や、お祖父ちゃんたちに預けられた経緯や、美月や美咲たちが生まれた頃の話し、
お母さんたちが私を引き取った経緯を話してくれた。
どれも知らないことばかりで驚いた。
衝撃だったと言ってもいいくらい…。
だけど、話を聞き終わって何か憑き物がとれたみたいにスッキリするものを感じもした。
今までの色々なことに辻褄があって、納得がいったからだと思う。
整理はまだ、つかないけれど…。
美月もそうだったのか?
夕方、清々しい顔をして、藍蓮様と一緒に帰って行った。
私は、もう少しここに居たくて、留まることにした。
夕食後、帰る小夜ちゃんたちを、紫紺様と見送った。
その後、人気のない離れの周りを散歩した。
川の辺りに蛍が光って飛んでいるのが見えた。
空の色も、星も、自然も、見る余裕なんてずっと無かったから、
夏の風を感じながら、紫紺様と手を繋いで蛍の光を眺めていることに、不思議な気持ちがした。
その後、紫紺様も、道忠さんと一緒に帰って行った。別れることに、凄く名残り惜しく感じたことに、自分でも驚いた。
『夏休みの間、ずっと居てもいい。超えたって構わない。電話もするし、休みになったら、必ず来るから、忍葉は、ゆっくり過ごせばいい。』
そう言ってくれた。
夏休み中、ずっと居るわけには、いかないだろうと思いながら、そう言ってくれる優しさが嬉しかった。
それに道忠さんの言葉もある。
ちゃんと気持ちの整理を焦らずしよう。
そう思った。
それに、皆んなと色々、約束をした。
花火や釣りをするとか、旅館の料理長の辰ちゃんには、出汁の取り方を教えて貰う約束もした。
明日が楽しみだと思って眠りにつくのは、初めてかもしれない…。
そう思いながら、私は、いつの間にか眠っていた。
一日が終わって、一人布団に横になった。
昨日、並べられていた布団はない。
朝、紫紺様と藍蓮様が泊まった離れで、4人で、朝食をとらせて貰った。
離れは、旅館の奥にあって、山側に面して建られていた。
縁側から、山と川が流れているのが見えていい眺めだった。
食事が済んだ後は、皆で旅館の中を見せて貰って、旅館の周りもゆっくり散歩した。
見目が飛び抜けていい神獣人の紫紺様と藍蓮様、どうしても目をひく桃色の瞳と、暗緑色の髪をした私、神獣人の様に、神気こそ放っていないけど、顔立ちの整った美月の4人で出歩くのは、やっぱり目立つみたいで、遠巻きに注目されているのを、ひしひしと感じたけど、
出かける前に、
『神獣人が人の目を惹くのは当たり前ですし、花姫は日本の宝と言われているんですから、注目されるのは、当然です。
まだ、忍葉様は、花姫だとあまり周知されていませんが、変に隠すことはございません。
返って不審に思われますから。
好奇心と好意的な目が殆どですから、堂々としていればいいんです。
最初が肝心ですからね。
ずっと隠れて生活するわけには、いきませんから、周りを見方につけた方が、今後の生活が楽になります。』
と道忠さんにしっかり言い含められた私は、
堂々とはいかなかったけど、気にしないことにして、散策を楽しんだ。
昨日、引き返した松山神社にも行ってきた。
ポチは私たちが行くとすぐ姿をあらわして、
『あの愚かものが来たみたいだな。』
と言っていた。
ポチは、私たちがここに来てからのことを、なんでも知っているみたいだった。
『花姫よ。また来い。』
そう言われて別れた。
お昼を食べてから、お祖父ちゃん、お祖母ちゃん、小夜ちゃん、和君たちが、
ここに来た一番の目的、
私が生まれた頃のお母さんたちの話や、お祖父ちゃんたちに預けられた経緯や、美月や美咲たちが生まれた頃の話し、
お母さんたちが私を引き取った経緯を話してくれた。
どれも知らないことばかりで驚いた。
衝撃だったと言ってもいいくらい…。
だけど、話を聞き終わって何か憑き物がとれたみたいにスッキリするものを感じもした。
今までの色々なことに辻褄があって、納得がいったからだと思う。
整理はまだ、つかないけれど…。
美月もそうだったのか?
夕方、清々しい顔をして、藍蓮様と一緒に帰って行った。
私は、もう少しここに居たくて、留まることにした。
夕食後、帰る小夜ちゃんたちを、紫紺様と見送った。
その後、人気のない離れの周りを散歩した。
川の辺りに蛍が光って飛んでいるのが見えた。
空の色も、星も、自然も、見る余裕なんてずっと無かったから、
夏の風を感じながら、紫紺様と手を繋いで蛍の光を眺めていることに、不思議な気持ちがした。
その後、紫紺様も、道忠さんと一緒に帰って行った。別れることに、凄く名残り惜しく感じたことに、自分でも驚いた。
『夏休みの間、ずっと居てもいい。超えたって構わない。電話もするし、休みになったら、必ず来るから、忍葉は、ゆっくり過ごせばいい。』
そう言ってくれた。
夏休み中、ずっと居るわけには、いかないだろうと思いながら、そう言ってくれる優しさが嬉しかった。
それに道忠さんの言葉もある。
ちゃんと気持ちの整理を焦らずしよう。
そう思った。
それに、皆んなと色々、約束をした。
花火や釣りをするとか、旅館の料理長の辰ちゃんには、出汁の取り方を教えて貰う約束もした。
明日が楽しみだと思って眠りにつくのは、初めてかもしれない…。
そう思いながら、私は、いつの間にか眠っていた。