♢♢♢♢♢

食事中、使用人の方の視線は気になったけど、どうして見たいかがわかった分、気は楽だった。

やっぱり暫くは、服で隠そうと思った。

柘榴様にお会いできたので、やっと服のお礼と、着れなくなってしまったことなどを誤った。

どうすることもできなかったと思うけど、
自分の頂いた物すら、自分でどうすることもできない環境を、当たり前だと考えるのも、
そういうところに身を置くことも、
辞めようと思った。

食後は、美月に、花紋の全体が見える服を着た写真と花紋だけの写真を撮って貰った。

スマホ慣れした美月は、簡単に加工して、花紋だけ確認できる画像を作ってくれた。

紫紺様に見せると、ジッとスマホの花紋の画面を見つめていた。

私もなんというか感慨深くて、花紋が映ったスマホの画面を見つめてしまったので、
気持ちは何となくわかったけど、
それにしても、恥ずかしくなるほどだったので、私の前では、辞めて欲しいと画像を紫紺様に送った。

一人であんな目で見てると思うと恥ずかしいけど、そこは考えないことにした。

花紋だけの画像を執事の実忠さんに送ったらと言ったけど、紫紺様は、頑なにダメだと言った。

藍蓮様は、やっと忍葉ちゃんに出会えたばかりだから、そこは暫くそっとしといた方がいいと言っていた。

花王子同士なんか通じるものがあるんだろうと思ってそうすることにした。

色々出てきた花紋問題を少しずつどうにかしていかなきゃと思った。