キッチンで飲み物を入れていると、
階段から降りてきたお母さんが、
『アイスティーは、要らないわ。』
と言った。
『お母さん、電話どうだった?早く、こっち来て教えてよ。』
『美月は来ないのか?』
『ええ。もう部屋に居るって。
明日の予定や必要なことは、話して置いたわ。』
『ふ〜ん。私ばっかり優先されるから、拗ねてるのよ。美月は。』
淹れ終わった飲み物をテーブルの上に出していると、
『忍葉。貴方も、ちょっと座ってくれる。』
驚きつつも、言われた通りソファに座ると、
お母さんは、話し始めた。
『美月のことはね。心配いらないわ。明日には、美月も、花姫になるから、態度も変わるわよ。』
『えっ?明日、美月も花姫になるってどういうこと?』
『美月が花姫って何の話だ?』
『花姫会の方がね、
花姫が出て、その花姫に姉妹がいた場合、
まず一番最初に、姉妹が花姫かどうかを、調べる決まりになっている。
っておっしゃって、
明日、花姫会館で美月と忍葉が花姫かどうかを調べることになったの。
『えっ?花姫かどうかを調べられるの?どうやって?え?じゃ、何で皆んなを調べないの?』
『ふふっ。順番に説明するわね。調べ方は、来て頂ければわかるとおっしゃって、教えて貰えなかったわ。』
『まあ、そう吹聴していい話じゃないだろうからな。』
『そうなんでしょうね。』
『それでですね。花紋が現れる子っていうのは、生まれつき女の子から、大人の女性に身体が変化する頃に現れるようになっているから、自然に任せた方がいいんですって、
だけど、花姫が出て、その花姫に姉妹がいる場合は、その姉妹が自然に花紋が現れておかしくない年齢になっていたら、調べることになっているそうなの。
無用なトラブルを避けるため。
っておっしゃっていたわ。』
『それから調べても100%とは、限らないそうよ。』
『お姉ちゃんも、調べるの?』
『生まれつきの色素異常やら、血管異常がある欠陥品のお姉ちゃんを調べたって時間の無駄よ。花姫なわけないじゃない。』
『だから、最初に調べて貰って花姫じゃないってハッキリした方がいいじゃない。』
『確かに、そうね。』
『明日、10時に迎えにいらっしゃって、
花姫会館に到着後、昼食をとって、13時半から、美月と忍葉が花姫かを調べるそうよ。
その後で、花姫会から色々、話があるそうだから。』
『それからもう一つ、大事なことがあるの。
美咲も、夕飯の席で言ってたけど、花姫って本当に危険みたいね。
誘拐されたり、事件に巻き込まれることがあるから、
できる限り早く、
花姫の番になる花王子家と話し合って、
花王子家に住むか、警備がしやすい、
中央区管内に越して欲しい。
それまで、家の警備をします。
って言われたわ。
だから、花姫になったことも、あまり多言しないようにって。』
『もう話は済んだから、忍葉は、いいわ。
10時までに、ちゃんと準備しなさいね。
また、あれこれ考えて熱とか出さないように早く寝なさいね。
貴方はいつも肝心な時に体調を崩すんだから。わかったわね。』
『…はい。』
『お姉ちゃんなんかも調べなきゃいけないって花姫会の人も大変ね。
まあ、いいわ。そんなことよりお母さん。
さっき、翔から電話が来てね。
明日、花姫会館に来るなら、夕食を翔の家族と一緒にしないか?って。
翔のご両親が、お母さんとお父さんと、
今後の相談をしたいって。』
この言葉に、母、晶子と父、清孝は、色めき、互いに顔を見合わせた。
『ええ。良いわね。是非とお伝えしておいて。』
『あ、そうそう。翔がね、
これから、長いお付き合いになるから、
お父さんとお母さんによろしくお伝え下さい。って言ってたわ。』
『翔君は、礼儀のしっかりしている子みたいね。やっぱり育ちがいいからでしょうね。』
『あー、明日、翔に会うなら何を着て行こう。お母さん、何がいいと思う?』
『そうねー。この前買った水色のちょっと変わった柄のワンピースは?』
『おい。晶子。他に何か話がないなら、俺もそろそろ部屋に戻るよ。』
『もう無いわね。』
『じゃ、俺は先に部屋に戻っているから、
2人とも、あんまり喋ってないで、早く寝るんだぞ。』
『はいはい。わかりましたよ。』
『はーい。お父さん。おやすみ。』
『おう。』
『ねぇ。お母さん、本当に、お姉ちゃんも、明日、花姫会館に行くの?』
『ええ。そうよ。何かあるの?』
『え〜。だって〜。明日、翔も、翔のご両親も来るんだよ。お姉ちゃん、ダッサイ服しか持って無いじゃん。あんなの着て隣にいられたら、恥ずかしいよ。』
『確かにそうね。いいわ。
美月に何か、長袖のワンピースでも貸すように言って置くわ。』
『え〜。お姉ちゃんが、着たら、美月にその服借りれなくなるじゃん。』
『いいじゃない。一枚くらい。それで花姫じゃないってハッキリするんだから。
服ならまた、夏休みに一緒に買いに行けばいいわ。』
『ヤッター。洋服が買って貰えるならいいや。花姫じゃないってハッキリわかったら、スッキリするしね。』
『ふふふっ。明日、楽しみ〜。』
階段から降りてきたお母さんが、
『アイスティーは、要らないわ。』
と言った。
『お母さん、電話どうだった?早く、こっち来て教えてよ。』
『美月は来ないのか?』
『ええ。もう部屋に居るって。
明日の予定や必要なことは、話して置いたわ。』
『ふ〜ん。私ばっかり優先されるから、拗ねてるのよ。美月は。』
淹れ終わった飲み物をテーブルの上に出していると、
『忍葉。貴方も、ちょっと座ってくれる。』
驚きつつも、言われた通りソファに座ると、
お母さんは、話し始めた。
『美月のことはね。心配いらないわ。明日には、美月も、花姫になるから、態度も変わるわよ。』
『えっ?明日、美月も花姫になるってどういうこと?』
『美月が花姫って何の話だ?』
『花姫会の方がね、
花姫が出て、その花姫に姉妹がいた場合、
まず一番最初に、姉妹が花姫かどうかを、調べる決まりになっている。
っておっしゃって、
明日、花姫会館で美月と忍葉が花姫かどうかを調べることになったの。
『えっ?花姫かどうかを調べられるの?どうやって?え?じゃ、何で皆んなを調べないの?』
『ふふっ。順番に説明するわね。調べ方は、来て頂ければわかるとおっしゃって、教えて貰えなかったわ。』
『まあ、そう吹聴していい話じゃないだろうからな。』
『そうなんでしょうね。』
『それでですね。花紋が現れる子っていうのは、生まれつき女の子から、大人の女性に身体が変化する頃に現れるようになっているから、自然に任せた方がいいんですって、
だけど、花姫が出て、その花姫に姉妹がいる場合は、その姉妹が自然に花紋が現れておかしくない年齢になっていたら、調べることになっているそうなの。
無用なトラブルを避けるため。
っておっしゃっていたわ。』
『それから調べても100%とは、限らないそうよ。』
『お姉ちゃんも、調べるの?』
『生まれつきの色素異常やら、血管異常がある欠陥品のお姉ちゃんを調べたって時間の無駄よ。花姫なわけないじゃない。』
『だから、最初に調べて貰って花姫じゃないってハッキリした方がいいじゃない。』
『確かに、そうね。』
『明日、10時に迎えにいらっしゃって、
花姫会館に到着後、昼食をとって、13時半から、美月と忍葉が花姫かを調べるそうよ。
その後で、花姫会から色々、話があるそうだから。』
『それからもう一つ、大事なことがあるの。
美咲も、夕飯の席で言ってたけど、花姫って本当に危険みたいね。
誘拐されたり、事件に巻き込まれることがあるから、
できる限り早く、
花姫の番になる花王子家と話し合って、
花王子家に住むか、警備がしやすい、
中央区管内に越して欲しい。
それまで、家の警備をします。
って言われたわ。
だから、花姫になったことも、あまり多言しないようにって。』
『もう話は済んだから、忍葉は、いいわ。
10時までに、ちゃんと準備しなさいね。
また、あれこれ考えて熱とか出さないように早く寝なさいね。
貴方はいつも肝心な時に体調を崩すんだから。わかったわね。』
『…はい。』
『お姉ちゃんなんかも調べなきゃいけないって花姫会の人も大変ね。
まあ、いいわ。そんなことよりお母さん。
さっき、翔から電話が来てね。
明日、花姫会館に来るなら、夕食を翔の家族と一緒にしないか?って。
翔のご両親が、お母さんとお父さんと、
今後の相談をしたいって。』
この言葉に、母、晶子と父、清孝は、色めき、互いに顔を見合わせた。
『ええ。良いわね。是非とお伝えしておいて。』
『あ、そうそう。翔がね、
これから、長いお付き合いになるから、
お父さんとお母さんによろしくお伝え下さい。って言ってたわ。』
『翔君は、礼儀のしっかりしている子みたいね。やっぱり育ちがいいからでしょうね。』
『あー、明日、翔に会うなら何を着て行こう。お母さん、何がいいと思う?』
『そうねー。この前買った水色のちょっと変わった柄のワンピースは?』
『おい。晶子。他に何か話がないなら、俺もそろそろ部屋に戻るよ。』
『もう無いわね。』
『じゃ、俺は先に部屋に戻っているから、
2人とも、あんまり喋ってないで、早く寝るんだぞ。』
『はいはい。わかりましたよ。』
『はーい。お父さん。おやすみ。』
『おう。』
『ねぇ。お母さん、本当に、お姉ちゃんも、明日、花姫会館に行くの?』
『ええ。そうよ。何かあるの?』
『え〜。だって〜。明日、翔も、翔のご両親も来るんだよ。お姉ちゃん、ダッサイ服しか持って無いじゃん。あんなの着て隣にいられたら、恥ずかしいよ。』
『確かにそうね。いいわ。
美月に何か、長袖のワンピースでも貸すように言って置くわ。』
『え〜。お姉ちゃんが、着たら、美月にその服借りれなくなるじゃん。』
『いいじゃない。一枚くらい。それで花姫じゃないってハッキリするんだから。
服ならまた、夏休みに一緒に買いに行けばいいわ。』
『ヤッター。洋服が買って貰えるならいいや。花姫じゃないってハッキリわかったら、スッキリするしね。』
『ふふふっ。明日、楽しみ〜。』