美月とプリンとコーヒぎゅうにゅで、ティータイムをして、片付けを済ませて、部屋に戻って来た。
久々に、笑った。
美月は、学校では、笑っているんだろうか?
この家に越してから、美月と美咲は、電車通学から、徒歩通学に変わったけど、
公立に通っていた私は、学区が変わって、転校することになった。
前の学校は、幼稚園から一緒の子も多かったから、家のことをなんとなく知っている子も何人かいて、色々な制限があっても、そこを理解して付き合ってくれる友達がいたけど、
今の学校では、一定以上、誰とも仲良くなることは、できなかった。
転校当初は、話しかけてくれる子がいたけど、少し親しくなって、
忍葉ちゃん、〇〇に遊びに行こうよ。
一緒の部活に入ってよ。
忍葉ちゃん家に、遊びに行っていい?
って言われるようになると、
全部、お母さんに禁じられている私は、断るしかない。断ると何で?と聞かれてしまう。
これに私は、ハッキリ答えられない。
家でのお母さんとのやり取りを言葉にするのは、とてもじゃないけど、惨め過ぎて、耐えられないし、言ったところで信じてくれるかわからないし、どうして忍葉ちゃんのお母さんは、そんなことをするの?と言われても説明しようがないし…、歯切れの悪いことしか言えない。
その内、付き合いの悪い子、
距離を取っている子になって、
一定以上仲良くなれる友達は作れなかった。
スマホを持っていないことも、大きかったと思う。
だから、本当に、久しぶりに笑った。
美月は、学校で笑えているといいけど…。
それに、小さな頃から、
美月とは時々、一緒に、
お互いバレたら怒られることをした。
お母さんや家族からの制限が多い、息苦しい日々の中、
それを、2人でほんの少し破ることが、
私にとっても、美月にとっても、
親の支配からほんの一瞬、解放されて、
自分を取り戻す儀式みたいなものになっているんだと思う。
そうやってガス抜きしながら、息苦しい日々をなんとか過ごしてきた。
今日は、プリンを一緒に食べるだけじゃなく、麦茶コーヒー牛乳で、ティータイムをした。
麦茶コーヒー牛肉は、まだ、カフェインを飲むには、小さ過ぎる美月と美咲が、コーヒーを飲みたがって号泣した時に、お手伝いさんが、作ってくれたものだ。
上手く喋れなくて
『コーヒぎゅうにゅ、おいちいね。』
と言って、無邪気に笑ってたのを、
久しぶりに思い出した。
本当に、久しぶりに楽しいひとときだった。
でも、どんなに楽しくても、
子どもで、親に生活させて貰う中を生きている以上、
その親の枠の外には出られないのだと、
今日、思い知ってしまった気分だ。
お互い一番話したいはずの花姫に関する話を殆どしなかったし、
楽しい時を過ごしていても、お互いちょっと無理している感じで、スッと会話が途切れると、重い沈黙が横たわった。
ハッキリと心に暗雲があることを感じずにいられない時間になってしまったからだ。
聞きたいことは、色々あるし、不安なら山ほどある。
だけど、自分の意志だけでは何も決められない子どもの身の上で、
どうなるかわからないこと、
どうしたいかすら思っても無駄なことを、
話す気にはなれなかった。
美月もきっとそうなんだろうな…
もう少し時間が過ぎていけば、どうなっていくかが、見えてくるだろうから、話せるようにもなるかもしれない…。
それまでの辛抱だと、今は耐えるしかないなと思った。
『はぁ〜。』
大きく息を吐くと、体調も良くなったし、部屋の片付けを始めた。
久々に、笑った。
美月は、学校では、笑っているんだろうか?
この家に越してから、美月と美咲は、電車通学から、徒歩通学に変わったけど、
公立に通っていた私は、学区が変わって、転校することになった。
前の学校は、幼稚園から一緒の子も多かったから、家のことをなんとなく知っている子も何人かいて、色々な制限があっても、そこを理解して付き合ってくれる友達がいたけど、
今の学校では、一定以上、誰とも仲良くなることは、できなかった。
転校当初は、話しかけてくれる子がいたけど、少し親しくなって、
忍葉ちゃん、〇〇に遊びに行こうよ。
一緒の部活に入ってよ。
忍葉ちゃん家に、遊びに行っていい?
って言われるようになると、
全部、お母さんに禁じられている私は、断るしかない。断ると何で?と聞かれてしまう。
これに私は、ハッキリ答えられない。
家でのお母さんとのやり取りを言葉にするのは、とてもじゃないけど、惨め過ぎて、耐えられないし、言ったところで信じてくれるかわからないし、どうして忍葉ちゃんのお母さんは、そんなことをするの?と言われても説明しようがないし…、歯切れの悪いことしか言えない。
その内、付き合いの悪い子、
距離を取っている子になって、
一定以上仲良くなれる友達は作れなかった。
スマホを持っていないことも、大きかったと思う。
だから、本当に、久しぶりに笑った。
美月は、学校で笑えているといいけど…。
それに、小さな頃から、
美月とは時々、一緒に、
お互いバレたら怒られることをした。
お母さんや家族からの制限が多い、息苦しい日々の中、
それを、2人でほんの少し破ることが、
私にとっても、美月にとっても、
親の支配からほんの一瞬、解放されて、
自分を取り戻す儀式みたいなものになっているんだと思う。
そうやってガス抜きしながら、息苦しい日々をなんとか過ごしてきた。
今日は、プリンを一緒に食べるだけじゃなく、麦茶コーヒー牛乳で、ティータイムをした。
麦茶コーヒー牛肉は、まだ、カフェインを飲むには、小さ過ぎる美月と美咲が、コーヒーを飲みたがって号泣した時に、お手伝いさんが、作ってくれたものだ。
上手く喋れなくて
『コーヒぎゅうにゅ、おいちいね。』
と言って、無邪気に笑ってたのを、
久しぶりに思い出した。
本当に、久しぶりに楽しいひとときだった。
でも、どんなに楽しくても、
子どもで、親に生活させて貰う中を生きている以上、
その親の枠の外には出られないのだと、
今日、思い知ってしまった気分だ。
お互い一番話したいはずの花姫に関する話を殆どしなかったし、
楽しい時を過ごしていても、お互いちょっと無理している感じで、スッと会話が途切れると、重い沈黙が横たわった。
ハッキリと心に暗雲があることを感じずにいられない時間になってしまったからだ。
聞きたいことは、色々あるし、不安なら山ほどある。
だけど、自分の意志だけでは何も決められない子どもの身の上で、
どうなるかわからないこと、
どうしたいかすら思っても無駄なことを、
話す気にはなれなかった。
美月もきっとそうなんだろうな…
もう少し時間が過ぎていけば、どうなっていくかが、見えてくるだろうから、話せるようにもなるかもしれない…。
それまでの辛抱だと、今は耐えるしかないなと思った。
『はぁ〜。』
大きく息を吐くと、体調も良くなったし、部屋の片付けを始めた。