玄関でお昼を食べに行く3人を見送った美月は大きな溜息をつくと、
『はぁ〜。やっと行った〜。』
と手を挙げて大きく伸びをした。
いつも息苦しい家だけど、昨日、美咲が花姫だとわかってから、家の中の酸素濃度が余計に減った気がするな…
3人が居なくなって、一気に楽になった。
空気が美味しくなった気すらする。
『はぁ〜。』
もう一度、大きな溜息をつくと、階段を駆け上がって、お姉ちゃんの部屋をノックした。
『お姉ちゃん、お姉ちゃん、起きてる?入っていい?』
『起きてるよ。いいよ。』
『お母さんたち、ご飯食べに行ったから。』
『うん。聞こえてたから知ってる。』
『はぁ〜。やっと行ったよ。疲れた〜。』
そう言って美月は、笑った。
久々に、見る美月の笑顔だった。
『これ、お母さんから栄養ドリンク。私、お粥作ってみるから、これ飲んで待ってて。』
『いいの?っていうか、できるの?それに、美月のご飯はどうするの?』
『前、お姉ちゃんに教えて貰ったから出来るはず。私のお昼は、スパゲッティ。カルボナーラ。』
『そんなの作れるようになったんだ。』
『うん。混ぜるだけだからね。』
と言ってニヤッと笑う。
『あ〜。混ぜるやつね。』
つられて私も、笑った。
『じゃ、待ってて。』
そう言って美月は、部屋を出て行った。
♢♢♢♢♢
祖父母と同居していた頃から、美月は、よく家族の目を盗んで私と話すために、部屋に会いに来た。
祖父母の家は、大きくて、私は、家族とは、離れた奥の部屋に居たし、
上手く誤魔化してくれるお手伝いさんが、居たから、今より自由に話す時間が持ててた。
ここに越して来てからは、お互いの部屋が近くて、壁も薄いから、滅多に自由には話せなくなった。
3人が玄関を出て行く音が聞こえて、気持ちが一気に楽になった。
部屋に入って来た美月も、背中に、羽が生えたみたいに久々に生き生きして見えた。
それだけ、3人が放つ圧が、息苦しさを与えているんだと思うと気が沈むけど、やっときた久しぶりの息抜きの時間、有意義に楽しもう
と気持ちを切り替えた。
『はぁ〜。やっと行った〜。』
と手を挙げて大きく伸びをした。
いつも息苦しい家だけど、昨日、美咲が花姫だとわかってから、家の中の酸素濃度が余計に減った気がするな…
3人が居なくなって、一気に楽になった。
空気が美味しくなった気すらする。
『はぁ〜。』
もう一度、大きな溜息をつくと、階段を駆け上がって、お姉ちゃんの部屋をノックした。
『お姉ちゃん、お姉ちゃん、起きてる?入っていい?』
『起きてるよ。いいよ。』
『お母さんたち、ご飯食べに行ったから。』
『うん。聞こえてたから知ってる。』
『はぁ〜。やっと行ったよ。疲れた〜。』
そう言って美月は、笑った。
久々に、見る美月の笑顔だった。
『これ、お母さんから栄養ドリンク。私、お粥作ってみるから、これ飲んで待ってて。』
『いいの?っていうか、できるの?それに、美月のご飯はどうするの?』
『前、お姉ちゃんに教えて貰ったから出来るはず。私のお昼は、スパゲッティ。カルボナーラ。』
『そんなの作れるようになったんだ。』
『うん。混ぜるだけだからね。』
と言ってニヤッと笑う。
『あ〜。混ぜるやつね。』
つられて私も、笑った。
『じゃ、待ってて。』
そう言って美月は、部屋を出て行った。
♢♢♢♢♢
祖父母と同居していた頃から、美月は、よく家族の目を盗んで私と話すために、部屋に会いに来た。
祖父母の家は、大きくて、私は、家族とは、離れた奥の部屋に居たし、
上手く誤魔化してくれるお手伝いさんが、居たから、今より自由に話す時間が持ててた。
ここに越して来てからは、お互いの部屋が近くて、壁も薄いから、滅多に自由には話せなくなった。
3人が玄関を出て行く音が聞こえて、気持ちが一気に楽になった。
部屋に入って来た美月も、背中に、羽が生えたみたいに久々に生き生きして見えた。
それだけ、3人が放つ圧が、息苦しさを与えているんだと思うと気が沈むけど、やっときた久しぶりの息抜きの時間、有意義に楽しもう
と気持ちを切り替えた。