〇主要登場人物

・主人公:エリック
     魔術の才能を持った青年。魔術研究の最高峰、魔塔主に見いだされ、魔塔の第一人者となる。
     さらに、助手であり、魔塔主の娘と婚約し人生の絶頂期を迎えた頃、魔王戦争が勃発。
     本人は全く望んでいなかったにもかかわらず、神々より勇者パーティにメンバーに選出されてしまう。
     後に、魔法の才能をいかんなく発揮し、魔王軍から鹵獲した古代魔術を次々に解析、自らの力と変え、
    文字通りの最強となる。
     魔王戦争の終盤では、口ばかりで全く使えないクソ勇者に変わって魔王を討伐せしめたが、
    直後、仲間たちにはめられ、粛清される。

     その後、15年の長きにわたり最果ての牢獄に幽閉され、裏切った仲間たちへの恨みだけを支えに、
    古代魔術『リッチ』を発動。
     見事、リッチとなった後、脱獄に成功し、復讐を開始する。

・ライバル:勇者
      王国の王子にして、神々より選出された勇者。
      魔王戦争勃発時には、勇者パーティを結成し、魔王討伐の先兵となるも、
     能力だけが傑出しているだけの無能であり、
      戦争終盤では、魔王の策に捕まり異空間に幽閉されてします。
      後に、エリックの機転で救出され、魔王自体もエリックが討伐したことを知る。
      しかし、そのことに不満をもち、仲間と共謀してエリックを粛清する。
      その後、寝取ったメルシアを妻に迎え、英雄として凱旋する。

・嫁:メルシア
   魔塔主の娘にして、エリックの婚約者。
   若くして才能と美貌を持つメルシアは、魔塔主の勧めで婚約し、エリックの子供を身ごもるが、
   魔王戦争勃発時に、勇者パーティの支援要員として加わり、その際に、勇者と姦通し、
  後にエリックを裏切ることに加担する。
   再会した時には王妃となり、多数の子供に囲まれ、贅を尽くして幸せに暮らしていたというが……。

・元同僚:アークメイジ
     エリックの弟子にして、頼りにしていた同僚でもある青年。
     心の中ではエリックの才能をねたんでいるが、表面上は慕っている風を装っていた。
     魔王戦争にも支援要員として加わり、終盤までエリックの補佐をするも、
    戦争終結後の一瞬の隙に、勇者たちによるエリック粛清に加担した。
     目的は、勇者たちの進める魔術師追放を、自分一派だけは免除させることと、
    魔塔の権力及びエリックの残した成果を受け取るというものであった。
     一応はアークメイジの名のもとに、魔塔は存続するも、旧来の魔塔と、
    魔塔主はアークメイジの意向で消滅させられた。

・狂信者:大僧正
     王国最大規模の教会の幹部。
     魔王と魔族、そして魔法は魔に繋がるとして忌み嫌っている。
     魔王戦争時には、神より見いだされた兵士のひとりであり『ハイプリースト』と呼ばれることになる。
     魔王戦争終結直後は、勇者たちに口車にのり、エリックをはめるために行動を開始する。



・その他モブたち
 〇ヒロイン(?):最果ての牢獄から脱獄したエリックが、初めて仲間にした奴隷の少女。
          なぜか、この少女に心が惹かれたエリックであったが、
         実は、15年前にメルシアが産み、捨てたエリックとメルシアの間に生まれた子供。
          王妃となるため、昔の汚点として母親に捨てられた薄幸の少女──……。
 
〇ギルドマスターほか:エリックが脱獄後に初めて立ち寄る冒険者ギルド。
           がらの悪いサブギルドマスターがエリックを出迎えるも、汚い恰好を見て侮る。
          しかし、その後に現れたギルドマスターに土下座をさせられる。
           なぜなら、エリックの持っていた、
          とっくに期限が切れていると思っていた冒険者ギルドマークには0000000がアホほどついていて。
           どうやら預金額がカンストしていたらしく、超優良顧客のエリックの待遇がよくなるのだが……。