リーズは頭が真っ白になってしまい、スープを落としそうになる。

「ちょうど父上に縁談を組まされるところだったのでね、私はまだやらなきゃいけないことがあるんだ」
「良いのですか? 私で」
「君が、いい」

 そうしてそっとリーズのおでこに二コラの唇が触れる。
 顔を赤くするリーズにふふっと少し意地悪な微笑みを見せる二コラだった。

 こうして、リーズは二コラの妻となった。