第1章 こんな家出て行ってやる

「お疲れ様でした」

と俺里中光輝はスーパーのバイトを終え家(監獄)に帰るのだ。

人々は俺の辛さを知ることなく楽しそうに生きていのを見て俺はイライラする。

『なんでみんな楽しそうに生きてるのかな?俺はこんなクズ親の所でなんとか生きてるのに』

信号を渡り家に近づくにつれ足取りが少しずつ重くなる。1秒でも遅く帰りたい自分と早く帰らないと追い出される自分の2つが頭の中で戦っている中1歩1歩家(監獄)に近づく。

15分もすると家に着いた。前は20分掛かったから前より5分早く着いたのか。

バックから鍵を取り出しガチャと家のロックを開けていく。

俺は深く深呼吸をすると新鮮な酸素が体の中に取り込まれていき深くはくと中に入ってた空気が出ていく。

そして俺は家のドアを開け

「ただいま」

と言い家にはいると

「遅いじゃない!!拓をどんだけ待たせる気!!」

とクソババアの怒鳴り声が俺の耳に響いてくる。

『今夜中の19時だぞ?それの何処が遅いんだよ。てか、夜中に怒鳴るの止めろよ』

と心の中で思っていると

「お母さん。ご飯まだ?」

と全ての元凶の弟の拓の声がリビングからすると

「少し待っててね」

と俺とは全く違い優しく言うと階段からクソジジイが降りてきて

「帰ってきたなら早く洗濯物たため」

と命令するが俺は2人の言葉を無視して階段を登り2階の自分の部屋に入っていく。

自分の部屋にはアニメのフィギュアと漫画や小説が置いてある。

自分の部屋が1番落ち着くしクソ親のイライラや不満が少しずつ消えていくのを感じる。

俺は制服を脱ぎ部屋着へと着替える。

『あぁ、また地獄が始まるよ』

そう感じる自分と

『あと1年で、この空間から出られる』

と感じる自分が居た。

今高校2年生で卒業後大学へ進学しようと考えているのだ。

クソ親どもに行っても

「行きたかったら自分の金で行きな」

「大学へ行くために家を出てくれるとか感謝しかない」

と言うのがわかるのだ。そう思いながらも洗濯物を畳み終え下のリビングへ持っていくと

「今日英語の小テストで満点取ったんだ」

「凄いじゃない拓」

「流石俺と母さんの息子だな」

とクソ親どもが全ての元凶の拓と楽しく団欒をしながらご飯を食べていた。

俺の分もあるがとても少ないのだ。量はだいたい小学1年が食べる量くらいしかないのだ。俺は少量のご飯と味噌汁とハンバーグを食べ終えると

「早く食器を洗え!!」

とクソジジイの怒鳴り声が俺の耳に響いてくる。

『だから、夜中だろうが!!』

と心の中でブチ切れる。

それを耐えながら食器を洗ってると

「はははは」

と笑い声が聞こえてリビングの方を向くと弟の拓がバライティー番組を見ていて大笑いしていた。

『ふざけんじゃねぇ』

と思いつつも食器を洗う。



食器を洗い終えクソ親から命令される前に風呂を洗い洗い終えたら自分の部屋に入る。

俺は廊下にクソ親や弟の拓が部屋に来ないことを確認し学校のバックから値引きのシールを貼ってあるおにぎりを取り出す。

これはバイト先のスーパーで値引きされた物を俺が
買い取った物だ。

俺が買い取っても店長は何も言わないので買い取っている。

時にはパンだったりカップラーメンだったりする。

成長期の俺では流石にあのご飯の量だと足りないのでバレないようにこっそり食べているのだ。

食べた後は部屋のゴミ箱に入れて燃えるゴミに放り込む。

そしてベットにダイブする。

「早くこの生活が終わらないかな」

と呟きベットから起きて勉強机に向かい学校の課題の数学を取り組むことにする。

この時間でしか課題が出来ないため有効活用して取り組むのだ。



課題が終わり寝間着を持ち風呂場へ向かう。下に降りると誰もいない。

俺が課題してる間に拓とクソ親は風呂に入ったらしい。

俺はいつも最後にされるため最後に入る。

風呂場は俺が安心するスポットの1つなのだ。

体を洗い頭も洗い洗顔もしてシャワーで洗い流す。

嫌悪を洗い流せたいいのにな。


自分の部屋に戻りベットに入るともう0:00と日付が変わっていた。

「朝が来なければいいのに」

と呟き俺は眠りにつく。





俺の願いを無視するかのように朝日が俺の顔に照らし俺は目を覚ます。

スマホを取り時間を見ると6時15分だった。

ベットから出て眠い目を擦りながら台所に向かう。

台所につき冷蔵庫から卵を取り出し目玉焼きを作る。

フライパンに卵を落とすと

「目玉焼きかよ。スクランブルエッグがいい」

との声がした。

声がした方を向くと忌々しい弟の拓が立っていた。

「作ってやってるんだから文句言うな」

と言い返すと

「何?俺に歯向かうの?」

と拓が挑発をするように言う。

ここで言い合いしてクソ親どもが拓の味方になると面倒くさくなるため俺は目玉焼きの卵を崩しスクランブルエッグに変える。

幸い卵を落としてからそんなに時間は経っていなかったため問題なく作ることが出来た。

拓が食ってる間に俺は次に急いで拓の弁当を作る。

俺を休ませるつもりは全く無く

「作れ」

と命令をするため弁当を作り始める。

簡単に野菜炒めや卵焼き苦手トマトを入れる。

数分すれば弁当が完成し詰め終えると拓が朝食を食べ終えた。

出来た弁当を渡すと

「ん」

ご苦労と偉そうな感じで受け取る。

『お礼も言えねぇのか』

とイラつくが俺は急いで朝食を食べ制服に着替えて学校に向かう。


学校は特に何も無く俺は居ないように扱われて1日が終わる。

俺は急いで家という監獄に帰るのだ。

今日はバイトは入ってないが

「早く帰れ」

と言われているため急いで帰る。

家(監獄)に付き玄関の鍵を開けると待ち構えてたかのようにクソババアが居て

「光輝。早く来なさい」

と言う。

俺はいつもと違うことに違和感を覚えた俺はリビングに行くと俺の席の前に50万から70万が置いてあった。

俺は一瞬ドキッとするが俺はクソ親に内緒でバイトで貯めたお金の一部を隠しているのだ。

大学の入学金や一人暮らしするようのお金として取っといてあるのだ。

「これ何?」

とクソババアがお金に向かって指を指し聞く。

ドキッとするがすぐ切り替えて

「何それ?」

ととぼけるように言う。

実は銀行から下ろした金で偽ってるとかの可能性もあると考えていると

「あんたのクローゼットの奥に隠してあったのよ」

とクソババアがスマホを取り出し写真のアルバムのアプリを開く。

そして俺に見せたのはクローゼットの奥にビニールで包んであった袋だ。

『まずい』

と思っていると

「後、お前のフィギュアや本は全部売ったからな」

とクソジジイがトドメをさすように言う。

「は?」

と声が出た。

流石に声を出さずにはいられなかった。

今何と言った?

「あんたのお金で拓の教育費に使えるからとても助かるわ」

「拓のために貯めてくれたんだよな」

とクソババアとクソジジイが言う。

『俺の努力を無駄にしやがって……』

と怒りがつもり

「もう、我慢出来ねぇ!!こんな家出ていってやる!!」

と怒りが爆発し俺はバックを持ち急いで靴を履いて家を出ていったのだ。


クソジジイやクソババアがなんか言っているが俺は無視して走り続ける。