こうやって、仲良くなっていくのかとひとり納得する。私にはこんなふうに人と関わる機会がないから、緊張した。
「私のことも、由美奈でいいから。」
「…分かった。」
クラスメイトを、下の名前で呼ぶのは全く慣れなかったけど、由美奈ちゃんがそう言ってくれてとても嬉しかった。
「由美奈ちゃん、すごくスタイルいいんだね。」
アプリの写真を見ながら呟く。由実奈ちゃんは少し照れていた。
「ありがと。こういうところくらいしか、取り柄ないし。」
「そんなことないよ。私に比べたら全然。いいとろだらけだよ。」
ふふ、嬉しい、と由美奈ちゃんは言った。
それから、互いの悩みのことを話したり、私のリスカについて説明したりと時間を潰し、六時になったので別れることにした。
「…あ、あのさぁ。今度また、放課後にあってもいいかな」
思い切って言うと、
「もちろん!私ももっと沙羅ちゃんと話したい。」
と言ってくれて、心が叫び出しそうなくらいに嬉しかった。こんな気持ちになったのは初めてだった。めちゃくちゃ、本当に、嬉しかった。由美奈ちゃんも、私と同じ気持ちだったらいいなと思っていた。
「なにこれ…」
翌日の朝、登校すると机の中に一枚のメモが入っていた。
『キモい』
ただ、そう書かれたメモの字は乱雑で、誰が書いたのかはわからなかった。でも、なんだか嫌な予感がしたのは何故だろう。
「唯、これ…」
いつも一緒に行動している友達の唯に、そのメモを見せる。人気者の唯なら何か知っているかもしれないと、思ったからだった。
唯は、私が持っているメモに視線を向けた後、きっ、と私を睨んだ。
「あー、それね。私が入れた。」
「…え?」
まさか。信じられない。あんなにいつも一緒に遊んでた唯が、こんなことするなんて。頭が混乱して、なにも言葉が出てこない。
「だってさー、昨日由美奈が川田と一緒にいるとこ見ちゃったんだもん。いつも私たちがあいつの悪口言ってたのに、あんたはあいつと仲よかったんだね。」
「…それは、」
偶然あっただけ、と伝えるつもりだった。でも、私の声は唯にかき消された。
「別にいいよ、由美奈が誰と仲良くしようが。でもさ、なんか裏切られた気がしてムカついたんだよね。」
「…ごめんなさい。」
「私のことも、由美奈でいいから。」
「…分かった。」
クラスメイトを、下の名前で呼ぶのは全く慣れなかったけど、由美奈ちゃんがそう言ってくれてとても嬉しかった。
「由美奈ちゃん、すごくスタイルいいんだね。」
アプリの写真を見ながら呟く。由実奈ちゃんは少し照れていた。
「ありがと。こういうところくらいしか、取り柄ないし。」
「そんなことないよ。私に比べたら全然。いいとろだらけだよ。」
ふふ、嬉しい、と由美奈ちゃんは言った。
それから、互いの悩みのことを話したり、私のリスカについて説明したりと時間を潰し、六時になったので別れることにした。
「…あ、あのさぁ。今度また、放課後にあってもいいかな」
思い切って言うと、
「もちろん!私ももっと沙羅ちゃんと話したい。」
と言ってくれて、心が叫び出しそうなくらいに嬉しかった。こんな気持ちになったのは初めてだった。めちゃくちゃ、本当に、嬉しかった。由美奈ちゃんも、私と同じ気持ちだったらいいなと思っていた。
「なにこれ…」
翌日の朝、登校すると机の中に一枚のメモが入っていた。
『キモい』
ただ、そう書かれたメモの字は乱雑で、誰が書いたのかはわからなかった。でも、なんだか嫌な予感がしたのは何故だろう。
「唯、これ…」
いつも一緒に行動している友達の唯に、そのメモを見せる。人気者の唯なら何か知っているかもしれないと、思ったからだった。
唯は、私が持っているメモに視線を向けた後、きっ、と私を睨んだ。
「あー、それね。私が入れた。」
「…え?」
まさか。信じられない。あんなにいつも一緒に遊んでた唯が、こんなことするなんて。頭が混乱して、なにも言葉が出てこない。
「だってさー、昨日由美奈が川田と一緒にいるとこ見ちゃったんだもん。いつも私たちがあいつの悪口言ってたのに、あんたはあいつと仲よかったんだね。」
「…それは、」
偶然あっただけ、と伝えるつもりだった。でも、私の声は唯にかき消された。
「別にいいよ、由美奈が誰と仲良くしようが。でもさ、なんか裏切られた気がしてムカついたんだよね。」
「…ごめんなさい。」