私の通う東高のOBである彼とは、学校の話で盛り上がることもあった。

偶然にも、化学の沢野先生は彼も受け持ってもらっていたらしく、私の下手なモノマネは想像以上にウケた。



時には、彼が自分の話をしてくれることもあった。星を好きになったきっかけは名前が星みたいだったからなのだそう。

“シュウ”という名前のどこが星みたいなのかはよくわからなかったが、彼のことを知れるのは嬉しかった。



シュウさんと過ごすほんの限られた時間は、夢のように楽しかった。


元彼氏に対しては抱くことのなかった恋心を、彼に対して抱くようになるのにもそう時間は掛からなかった。




──それなのに、夢のような時間と私の淡い恋心は、ある夜に突然終わりを告げられた。