「別にここは僕の土地ってわけじゃないし、勝手に来たらいいんじゃないの?」 「わ!ありがとうございます!じゃあまた明日!」 私はペコリと頭を下げ、カバンを持って空き地を出る。 数十メートル行ったところでふと振り返ると、そこにはもう人の姿はなかった。シュウさんも帰ったのだろうか。 ああ見えて望遠鏡の片付けに時間は大してかからないものなのか。 まあ、明日また聞いてみれば良い。 私はどこか高揚した気分で家まで走った。