そう思っていると、お前!! と鳴上先生が急に声を上げるものだから、私は飛び上がってしまった。ビクッとして、毛が逆立つ感覚。
――あ、体が勝手に威嚇してる。
「お前! 怪我してるじゃないか! 手当してやる、こっちにこい」
先生は私を抱き上げて、家に上げてくれた。毛を逆立てられ威嚇されていることには気づかない。鳴上先生が動物に懐かれないのは、威嚇に気付かないからじゃないだろうか。
「大丈夫か?」
先生は優しく手当をしてくれて、足の痛みが和らいだ。歩ける程度にはなっていた。
私は色々と諦めて、少しでも伝わるように願いながら、にゃーと鳴いた。どうせこれは夢なのだ。人の言葉を喋ろうともがいたって無駄だろう。
どうせいつかは覚める夢。それなら、折角夢で先生に会えたのだから、存分にこの夢を楽しもう。
「にゃー」
「そうか、良かった。動けるか?」
私は足を動かして見せる。
「大丈夫そうだな」
そう言って、安心したように先生は笑った。
先生が猫の私をちらちら見ながら、縁側へ出た。私もそれに続くと、自分の後ろをついてくる猫に先生は顔を綻ばせていた。
なかなかな懐かない猫に付いてきて欲しかったんだなぁ。
そう思うと、なんだか可愛い。
――あ、体が勝手に威嚇してる。
「お前! 怪我してるじゃないか! 手当してやる、こっちにこい」
先生は私を抱き上げて、家に上げてくれた。毛を逆立てられ威嚇されていることには気づかない。鳴上先生が動物に懐かれないのは、威嚇に気付かないからじゃないだろうか。
「大丈夫か?」
先生は優しく手当をしてくれて、足の痛みが和らいだ。歩ける程度にはなっていた。
私は色々と諦めて、少しでも伝わるように願いながら、にゃーと鳴いた。どうせこれは夢なのだ。人の言葉を喋ろうともがいたって無駄だろう。
どうせいつかは覚める夢。それなら、折角夢で先生に会えたのだから、存分にこの夢を楽しもう。
「にゃー」
「そうか、良かった。動けるか?」
私は足を動かして見せる。
「大丈夫そうだな」
そう言って、安心したように先生は笑った。
先生が猫の私をちらちら見ながら、縁側へ出た。私もそれに続くと、自分の後ろをついてくる猫に先生は顔を綻ばせていた。
なかなかな懐かない猫に付いてきて欲しかったんだなぁ。
そう思うと、なんだか可愛い。