あの日、見た景色は本物だった

秋になると、文化祭の季節。
私のクラスは、コスプレ喫茶店を開くことにした。
今日は文化祭当日。
私はメイドのコスプレをした。夕陽が私のクラスに来た。
「あ、夕陽いらっしゃい!」
「あ、、、うん。その、かわいいな。」
夕陽は、顔真っ赤にして言った。。
「ありがとう!」
そうなのだ。この服とってもかわいいんだよなー!
「でさ、今日一緒にまわろう。」最近、夕陽の態度はそっけない。だからとってもうれしい
「喜んで。」
そして、3時から夕陽とまわった。最初はそっけなかったけど、だんだんいつもの夕陽に戻ってくれてうれしい。そして後夜祭になった、私は、夕陽に話があると呼ばれ、屋上に行った。後夜祭は、たくさん花火が舞っている。夕陽は顔を真っ赤にしていた。
「俺宇宙が好きだ」
え!?んん?戸惑った。正直何を言ってるかわからなかった。私がキョトンとしていると夕陽は言った。
「返事はいらないから」と。
その日は、夕陽と会うことができなかった。
翌日、学校に行き、夕陽と目が会うとなぜか気まずくて目をそらしちゃう。
でも、1人で川沿いを歩くと何故か、モヤモヤしちゃう。最初はこれからどんな気持ちかわからなかったけど、1週間後の朝夕陽を呼び出して言う。
「私、夕陽のことが好き!」
夕陽は顔を赤くした。
「でも、それが恋かはわからない。」
これが私が今思っていること。もしかしたら、夕陽に嫌われてしまうかもしれない。
でも、夕陽にウソをつきたくない。
「俺らさ、元の関係に戻ろ。」
「え?」
「だってさ、俺もともと返事はいらないって言ったじゃん。しかも、お前の思ってることが聞けて嬉しい。だから、戻ろ!」
どっちにしたらいいかわからなかった。
でも、今はそれがいいと思う。
「うん。戻ろ!」
また、夕陽とこれまでの関係に戻れて、嬉しい!
今はただそれだけを思った。
わたしたちは、前とは比べ物にならないくらい仲良くなった。でも、心ではどこかぎこちない。
「あのさ、卒業式が終わった後、少し話せるか?」いつものように帰ってる時、夕陽は、言った。
「いいよ。」
私がとびっきりの笑顔で返すと、夕陽は、目をそらした。
「その笑顔、禁止。」
このようなやりとりをしながら、いつもの川沿いを通って帰った。
だが、楽しいだけじゃいられなかった。
朝、学校につくと先生達が忙しそうだった。
どうしたのか、1人の先生に聞くと
「夕陽君が、交通事故にあったの。」
私は突然のことで意味がわからなかった。
でも、ジッとしてはいられなかった。
「どこの病院ですか?」
「総合病院よ。」
それを聞くなり、学校を飛び出した。
だれかに、引き止められたけど、そんなことはどうでもいい。早く行かなきゃ。
病院に着いて、夕陽がある教室に行った。
でも、すでに亡くなっていた。
夕陽の家族は、泣いていたけど、泣いたって夕陽は、帰ってこない。そう考えた瞬間。いつのまにか、病院を飛び出して、いつもの川沿いに行った。どんなにここで、夕陽のことを思っても、夕陽は帰ってこない。むしろ、思い出が、頭によぎって、悲しくなる。
「ねぇ、なんで、まだ、話聞いてないよ。」
「うぁぁぁぁんーー。」
私は、地べたにじゃがりこんで、これまでためていた涙を一気に出した。
もう、この世界に夕陽はいないという事実を思いながら。
私は全て泣き止んだ後、学校に戻った。
私は、になった。毎月月命日になると、夕陽に会いに行った。そして、毎回こう言うのだ。
「夕陽、来世も、そして、この魂がつきるまで、ずっと一緒にいようね!そして、今世とは、違くて、結ばれようね。」と。

これは、私の運命が変わったお話です。

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