あの日、見た景色は本物だった

学生の1年は、春から始まり、春で終わる。
それは、別れの季節であり、出会いの季節でもある。

高校3年生になった。2年間あんまり変わんなかった。でも、君がきてから変わったんだ。この気持ちはなんで言うんだろうね。

友達とお昼を買いに購買に向かう途中向かいから人が来てぶつかってしまった。
「大丈夫ですか。」
彼は間を空けながら言う
「はい、大丈夫です。」
それは最悪な出会いだった。
なぜかと言うとこの男は、うちの高校、いや陸上部の宿敵竪山夕陽なのだ。ん?でもなんでこの学校ここの制服を着ているんだ?不思議に思った。でも朝先生が言っていた言葉を思い出す。
「今日から3組に転校生がくるぞ。仲良くしてやれよ。」
あー、その転校生とはこいつなのか。
しばらく考え込んでいたら、あいつは睨んできて、その後すぐ行ってしまった。
なんなんだー!と心の中で思っていたら、あっという間に放課後になってしまった。いつもは、楽しみな部活もあいつのことを思い出すだけで、気分が下がってくる。
部室に着いて準備をしてると隣の部室から、怒鳴り声が聞こえてきた。隣は男子の陸上だよな?と思いながらも問題にしたくはないので、隣のところに行く。
「おいお前なんでこの時期に来た。そこまで俺らをバカにしたいのか。」男子の部員らが夕陽に向かっていっていたのだ。
「お前無視すんじゃねぇぞ。」
私はしょうがなく止めに入った。
「あのさ、隣まで聞こえてきたんだけど、別にこいつがいい成績出すのはどこにいても変わらないじゃん。あんた達みたいに努力しない奴よりもは全然マシでしょ。」
はぁー。思いっきり言ってやった。
「くっ、、、才能ある奴らにはわかんないよな。」そう言いながら部室を出て行った。
私も続けて出て行こうとする瞬間。
「あの助けてくれてありがとう。」
え!?こいつ無口って有名だよな。喋れるんだ。
「お前、今こいつ喋れるんだとか思ったか?」
「え?なんで分かったんだ。テレパシー?」
「やっぱ思ってたんだな。でも、お前面白いな。名前は?
「宇宙(そら)だ。」
「オッケー!宇宙、よろしくな!」
最初の出会いは最悪でも今は、仲がとても良い。
君と川沿いで見る夕焼けはいつも綺麗だった
七月ー。
私はわくわくして止まらなかった。
明日は待ちに待った体育祭なのだ。
なんと言っても、今日の体育祭の総合優勝で、夕陽とかけをしてるのだ。負けた方はラーメンを奢るから絶対に負けられない!!
校庭に着くと、みんなも気合が入っていた。球技は、3組が少しの差で勝ったけど、応援団では、私達1組が勝つことができた!
よって1組が優勝なのだ!
終わった後、夕陽は悔しそうに言った。
「あー。負けた」
「まだまだだな。」と、
私は余裕ぶる感じに言った。
「ラーメン奢ってね!」
「あぁ、まぁかけだしな。」
「てかさ、ラーメンじゃなくて、他のもっと違うところに一緒に食いに行かないか?」
夕陽は、少してれくさそうにいった。
「やだ。ラーメンがいい!」
「お前、少しは俺の言ってる意味をわかろうとしろよ!」
秋になると、文化祭の季節。
私のクラスは、コスプレ喫茶店を開くことにした。
今日は文化祭当日。
私はメイドのコスプレをした。夕陽が私のクラスに来た。
「あ、夕陽いらっしゃい!」
「あ、、、うん。その、かわいいな。」
夕陽は、顔真っ赤にして言った。。
「ありがとう!」
そうなのだ。この服とってもかわいいんだよなー!
「でさ、今日一緒にまわろう。」最近、夕陽の態度はそっけない。だからとってもうれしい
「喜んで。」
そして、3時から夕陽とまわった。最初はそっけなかったけど、だんだんいつもの夕陽に戻ってくれてうれしい。そして後夜祭になった、私は、夕陽に話があると呼ばれ、屋上に行った。後夜祭は、たくさん花火が舞っている。夕陽は顔を真っ赤にしていた。
「俺宇宙が好きだ」
え!?んん?戸惑った。正直何を言ってるかわからなかった。私がキョトンとしていると夕陽は言った。
「返事はいらないから」と。
その日は、夕陽と会うことができなかった。
翌日、学校に行き、夕陽と目が会うとなぜか気まずくて目をそらしちゃう。
でも、1人で川沿いを歩くと何故か、モヤモヤしちゃう。最初はこれからどんな気持ちかわからなかったけど、1週間後の朝夕陽を呼び出して言う。
「私、夕陽のことが好き!」
夕陽は顔を赤くした。
「でも、それが恋かはわからない。」
これが私が今思っていること。もしかしたら、夕陽に嫌われてしまうかもしれない。
でも、夕陽にウソをつきたくない。
「俺らさ、元の関係に戻ろ。」
「え?」
「だってさ、俺もともと返事はいらないって言ったじゃん。しかも、お前の思ってることが聞けて嬉しい。だから、戻ろ!」
どっちにしたらいいかわからなかった。
でも、今はそれがいいと思う。
「うん。戻ろ!」
また、夕陽とこれまでの関係に戻れて、嬉しい!
今はただそれだけを思った。