何も分かっていなかったのは自分だという事、そして自分は過去の過ちを繰り返そうとしていた事に酷く後悔した。
話の筋が見えないシトラは首をかしげて何も言えなかった。
「し、しかし。瑠璃を破壊又は封印するなどと神の持ち物に人間如きが手を出して良いのでしょうか」
「安心しなさいレイヴン」
カルナックは笑顔でそう言って自分の部屋に戻った、そしてその日は部屋から一歩も出てこなかった。その一週間後カルナックは瑠璃を探す旅に出る事になる、長く険しい旅になった。無事に帰ってきたのはその三年後の事。
「とまぁ、昔話ですよ隊長」
「ほう、お前にそんな過去があったとはなぁ。んで、瑠璃はどうなったんだ?」
「見つからなかったそうです。確か、その時は小さな子供を連れて帰ってきましてね、この間合いましたよ。僕の事覚えていなかったようですがね」
楽しそうに昔話をしているこの男、名はレイヴン。元カルナック流剣術皆伝でカルナックの右腕と呼ばれた男だ。今は帝国特殊任務部隊中隊長として活躍している、主に炎系の法術を得意としカルナック流最終奥義“インストール”をマスターする。この男の活躍により今の帝国があると考えても良いだろう。
「何だ、そんなにちっこいガキだったのか当時は?」
「えぇ、まだ五歳ぐらいでしたよ」
「どうだ懐かしかっただろう?」
「えぇ、それもあるんですが予想以上に強くなっていましたね。インストールを使わなかったら負けていたかも知れません」
「たく、冗談もほどほどにしておけよ。たかがガキにお前が負けるわけねぇだろう」
隊長は髭面で、大柄の如何にもって男だった。部下に優しく温厚で人望も厚い。それが帝国特殊任務部隊の隊長である。名は“エレヴァファル・アグレメント”、帝国内部で彼の名前を知らない物は居ないほどである。通称「最狂」。一度戦場へ出れば一騎当千の力を発揮する。
「いえいえ、本当の事ですよ。今でも思うだけでゾッとします、最初にあったときは其程強いとは思って居なかったのですが実際に剣を交えてみると予想外でした。彼がアレを習得すると多分私でも勝てる気がしません。おそらく、帝国でも一目置く存在になる事は確かでしょう」
話の筋が見えないシトラは首をかしげて何も言えなかった。
「し、しかし。瑠璃を破壊又は封印するなどと神の持ち物に人間如きが手を出して良いのでしょうか」
「安心しなさいレイヴン」
カルナックは笑顔でそう言って自分の部屋に戻った、そしてその日は部屋から一歩も出てこなかった。その一週間後カルナックは瑠璃を探す旅に出る事になる、長く険しい旅になった。無事に帰ってきたのはその三年後の事。
「とまぁ、昔話ですよ隊長」
「ほう、お前にそんな過去があったとはなぁ。んで、瑠璃はどうなったんだ?」
「見つからなかったそうです。確か、その時は小さな子供を連れて帰ってきましてね、この間合いましたよ。僕の事覚えていなかったようですがね」
楽しそうに昔話をしているこの男、名はレイヴン。元カルナック流剣術皆伝でカルナックの右腕と呼ばれた男だ。今は帝国特殊任務部隊中隊長として活躍している、主に炎系の法術を得意としカルナック流最終奥義“インストール”をマスターする。この男の活躍により今の帝国があると考えても良いだろう。
「何だ、そんなにちっこいガキだったのか当時は?」
「えぇ、まだ五歳ぐらいでしたよ」
「どうだ懐かしかっただろう?」
「えぇ、それもあるんですが予想以上に強くなっていましたね。インストールを使わなかったら負けていたかも知れません」
「たく、冗談もほどほどにしておけよ。たかがガキにお前が負けるわけねぇだろう」
隊長は髭面で、大柄の如何にもって男だった。部下に優しく温厚で人望も厚い。それが帝国特殊任務部隊の隊長である。名は“エレヴァファル・アグレメント”、帝国内部で彼の名前を知らない物は居ないほどである。通称「最狂」。一度戦場へ出れば一騎当千の力を発揮する。
「いえいえ、本当の事ですよ。今でも思うだけでゾッとします、最初にあったときは其程強いとは思って居なかったのですが実際に剣を交えてみると予想外でした。彼がアレを習得すると多分私でも勝てる気がしません。おそらく、帝国でも一目置く存在になる事は確かでしょう」