「誰だっ!」
咄嗟に反応したアデルが即座に窓へと走った。外に居たのはエルメアを着ている男が一人、ズボンのポケットに手を突っ込み煙草をくわえて立っていた。見る限り武器は所持していない。
「灰色のエルメア……大尉クラスですね?」
「流石は元帝国兵、良く知ってるじゃねぇか先輩よぉ」
ドアを開けてゆっくりと外に出るカルナックが目の前の青年を見てそう言った、不敵な笑みをこぼす青年は左手でタバコを口から離し、指ではじいて捨てた。
「吸い殻は灰皿へ捨てて欲しい物ですね、掃除するのは意外と面倒なのですよ?」
「まぁまぁ固い事は言いッ子無しだぜ剣老院? 今日の俺はメッセンジャー、アンタらとやり合うつもりは無い。何よりここは完全中立地帯だ、アンタと帝国が定めた不可侵領域だしな。俺も皇帝に危害が及ぶのは不本意なのでね」
そう言うと胸ポケットからもう一本煙草を取り出しては法術で火をつける。
「自己紹介が送れたな、俺はグラブ、「グラブ・ジキナ」だ。階級は大尉」
「それで、グラブさんは何を伝えにここまでやってきたのですかな?」
カルナックが穏やかな顔をしつつも眉一つ動かさない目の前のグラブに殺意を向ける。右手を失ったと言えどその力、今はまだレイ達を遥かに凌ぐ強さである。敵一人位その場で即座に仕留める事が出来る。
だがこの男の言う通りこの領域ではいかなる理由を持っても帝国との戦闘を行わない、それがカルナックと先代皇帝との取り決めがある。
「そう殺気を出すなよ先輩、アンタとまともにやり合えるのはこっちにたった一人なんだ。俺みたいな雑魚を威嚇しないで欲しいね。一度だけしか言わねぇ、良く聞きな剣老院」
咄嗟に反応したアデルが即座に窓へと走った。外に居たのはエルメアを着ている男が一人、ズボンのポケットに手を突っ込み煙草をくわえて立っていた。見る限り武器は所持していない。
「灰色のエルメア……大尉クラスですね?」
「流石は元帝国兵、良く知ってるじゃねぇか先輩よぉ」
ドアを開けてゆっくりと外に出るカルナックが目の前の青年を見てそう言った、不敵な笑みをこぼす青年は左手でタバコを口から離し、指ではじいて捨てた。
「吸い殻は灰皿へ捨てて欲しい物ですね、掃除するのは意外と面倒なのですよ?」
「まぁまぁ固い事は言いッ子無しだぜ剣老院? 今日の俺はメッセンジャー、アンタらとやり合うつもりは無い。何よりここは完全中立地帯だ、アンタと帝国が定めた不可侵領域だしな。俺も皇帝に危害が及ぶのは不本意なのでね」
そう言うと胸ポケットからもう一本煙草を取り出しては法術で火をつける。
「自己紹介が送れたな、俺はグラブ、「グラブ・ジキナ」だ。階級は大尉」
「それで、グラブさんは何を伝えにここまでやってきたのですかな?」
カルナックが穏やかな顔をしつつも眉一つ動かさない目の前のグラブに殺意を向ける。右手を失ったと言えどその力、今はまだレイ達を遥かに凌ぐ強さである。敵一人位その場で即座に仕留める事が出来る。
だがこの男の言う通りこの領域ではいかなる理由を持っても帝国との戦闘を行わない、それがカルナックと先代皇帝との取り決めがある。
「そう殺気を出すなよ先輩、アンタとまともにやり合えるのはこっちにたった一人なんだ。俺みたいな雑魚を威嚇しないで欲しいね。一度だけしか言わねぇ、良く聞きな剣老院」