「ごめんなさいアリス姉さん、これには深い事情があって――」
「口答えするんじゃないのレイ君!」
今までシャンとしていたレイがタジタジになっている姿を初めてみたミト達は思わず笑ってしまった。同時に目の前に居るカルナックに対しても畏怖を感じていた。
ファリックはまだしも、ミトとミラは類まれな法術使いである。レイとアデルを見た時も異常な程のエーテル量を感知し驚愕していたが、目の前に居るカルナックはこの二人を遥かに凌駕する。まだこの二人が成長段階であるとはいえ、このカルナックは既に完成された精神力と肉体。
ガズルが化け物クラスと言っていた意味が良く分かった瞬間だった。
「それで、後ろの三人が例の?」
「え、はい。そうです」
開いているのか閉じているのか分からない目でカルナックは三人を見た、一瞬だけ敵意が向けられ萎縮する。余りにも咄嗟の出来事でファリックが脊髄反射で銃を構える。
「――良い反応速度ですね」
薄目で三人を見た。
「記憶を無くされても体が覚えている――貴方たちも凄まじいほどの場数を踏んできた事が分かります。何故記憶が失われているのかは分かりませんが安心してください。きっと何かの拍子で思い出すこともあるでしょう」
にっこりと笑みをこぼしながらそう告げた。向けられた敵意は直ぐに収まって張り詰めた空気が解除されたのがミト達には分かった。それと同時に目の前に居るこの男が人のソレではない感覚だと言う事もほぼ同時に悟った。
「貴方……本当に人間なのですか?」
「失礼な、きちんと人ですよ」
「にわかには信じられない程のエーテル量です、今まで感知した事の無い位」
「口答えするんじゃないのレイ君!」
今までシャンとしていたレイがタジタジになっている姿を初めてみたミト達は思わず笑ってしまった。同時に目の前に居るカルナックに対しても畏怖を感じていた。
ファリックはまだしも、ミトとミラは類まれな法術使いである。レイとアデルを見た時も異常な程のエーテル量を感知し驚愕していたが、目の前に居るカルナックはこの二人を遥かに凌駕する。まだこの二人が成長段階であるとはいえ、このカルナックは既に完成された精神力と肉体。
ガズルが化け物クラスと言っていた意味が良く分かった瞬間だった。
「それで、後ろの三人が例の?」
「え、はい。そうです」
開いているのか閉じているのか分からない目でカルナックは三人を見た、一瞬だけ敵意が向けられ萎縮する。余りにも咄嗟の出来事でファリックが脊髄反射で銃を構える。
「――良い反応速度ですね」
薄目で三人を見た。
「記憶を無くされても体が覚えている――貴方たちも凄まじいほどの場数を踏んできた事が分かります。何故記憶が失われているのかは分かりませんが安心してください。きっと何かの拍子で思い出すこともあるでしょう」
にっこりと笑みをこぼしながらそう告げた。向けられた敵意は直ぐに収まって張り詰めた空気が解除されたのがミト達には分かった。それと同時に目の前に居るこの男が人のソレではない感覚だと言う事もほぼ同時に悟った。
「貴方……本当に人間なのですか?」
「失礼な、きちんと人ですよ」
「にわかには信じられない程のエーテル量です、今まで感知した事の無い位」