いつもの静かな朝を迎えるはずだったメリアタウンに衝撃が走った。
昨日大暴れした巨人が忽然と姿を消していたのだ、跡形もなく。確かに昨夜までそこにあったはずの巨大な物体が忽然と姿を消していた。
最初の入電から一時間後、街中に張り巡らされている通信機器から警報が発せられ傭兵部隊及び民間兵達は一斉に郊外の戦闘跡地へと集められた。レイとミトもまたその放送を聞きつけて現場へと急いでいた。
街全体が夢を見ていたかのように突如として姿を消した巨人、巨大な物体が倒れた後も、木々をなぎ倒した後もそこには生々しく残されている。しかし巨人の姿だけが見当たらない。
「放送を聞いてこちらへときました、状況は?」
息を切らして走ってきたレイが傭兵部隊の一人に語り掛ける、ざわついた中レイの声を聞き取った一人が振り向き状況を知らせる。
「レイ君……いや、まだ何も分かってない。状況がさっぱりなんだ、昨夜までここにあった巨人の姿が消えた」
「消えるって、機能は完全に停止したはずよ? それにアレが仮に動き出したとしても地響きと振動で分かる、誰かソレを聞いたりしたのかしら?」
まだ混乱している現場にミトの声が一際通り抜けた、男達のざわめきに対して幼い女性の声は他の声よりも程よく通っていた。ミトのいう通りあれほどの質量を持った巨人、動き出せばそれなりの振動と音が出るはず。
しかし夜中にそんな音は一切していなかった。確かに街中からここまではそれなりに距離もあるが巨人が出現した時の事を思い出し、中央区位までならその起動音と地鳴りにも似た音は確実に聞こえているだろう。
ましてや郊外に近い住宅地区がある、もし動き出していれば住民が騒ぎを立てるだろう。
昨日大暴れした巨人が忽然と姿を消していたのだ、跡形もなく。確かに昨夜までそこにあったはずの巨大な物体が忽然と姿を消していた。
最初の入電から一時間後、街中に張り巡らされている通信機器から警報が発せられ傭兵部隊及び民間兵達は一斉に郊外の戦闘跡地へと集められた。レイとミトもまたその放送を聞きつけて現場へと急いでいた。
街全体が夢を見ていたかのように突如として姿を消した巨人、巨大な物体が倒れた後も、木々をなぎ倒した後もそこには生々しく残されている。しかし巨人の姿だけが見当たらない。
「放送を聞いてこちらへときました、状況は?」
息を切らして走ってきたレイが傭兵部隊の一人に語り掛ける、ざわついた中レイの声を聞き取った一人が振り向き状況を知らせる。
「レイ君……いや、まだ何も分かってない。状況がさっぱりなんだ、昨夜までここにあった巨人の姿が消えた」
「消えるって、機能は完全に停止したはずよ? それにアレが仮に動き出したとしても地響きと振動で分かる、誰かソレを聞いたりしたのかしら?」
まだ混乱している現場にミトの声が一際通り抜けた、男達のざわめきに対して幼い女性の声は他の声よりも程よく通っていた。ミトのいう通りあれほどの質量を持った巨人、動き出せばそれなりの振動と音が出るはず。
しかし夜中にそんな音は一切していなかった。確かに街中からここまではそれなりに距離もあるが巨人が出現した時の事を思い出し、中央区位までならその起動音と地鳴りにも似た音は確実に聞こえているだろう。
ましてや郊外に近い住宅地区がある、もし動き出していれば住民が騒ぎを立てるだろう。