二度の攻撃を受けた巨人は完全にバランスを崩しレイ達に向けて発射されていた光の柱が彼らの元からずれて直ぐ近くの城壁へと直撃し破壊していく。
「レイさん!」
彼らへの攻撃がずれたのを確認したミトが四人に向かって走り出した。レイもまた攻撃が止んだことで展開していた氷の防壁を解除する。防壁の幅残量僅か数センチ、間一髪である。
「ミトさん、何で――」
「話は後! 今はアレを倒します」
消耗しきったレイに彼女は自信のエーテルを分け与える、それを見たアデルが驚愕した。契約も無しにこんな高等法術が使える事に驚いたのだ。
「あんた、一体何者なんだ」
「だから話は後って言ってるでしょ!」
「あ、はい」
ガズルとギズーもまた驚いた、先ほどまでのミトとは全く持って別人だったからだ。あの大人しそうだった彼女がアデルをも言い負かすほど強気で啖呵を切っているのだ、これにはレイもキョトンとしている。
「これで動けるはず、今はここから逃げて。巻き添えを喰らうわよ」
レイの手を取って走り出した、それに続けてアデル達も急いでその場を後にする。全速力で城壁内へと向けて走る彼等。そこにアデルがまた口を開いた。
「なぁ、巻き添えってなんのだ?」
アデルの質問に対してミトは振り向かずに開いている手で巨人の頭部を指さす。そこには登り切ったミラの姿があった。槍を巨人の頭上遥か上空へと投げるとすぐさまエーテル詠唱に入る。長い詠唱を唱えながらエーテルを巨大に練り上げていく、その体からは剣聖結界時に放出される具現化されたエーテルのオーラが姿を現した。
彼の頭上に上昇気流が発生し分厚い雲を形成していく、その雲の中では静電気が発生しそれが巨大な雷鳴をとどろかせる。長い詠唱を唱え終わったミラは目を開きその場を飛んで槍を掴みさらにその上空へと槍を投げ飛ばした。
「雷帝魔槍撃」
「レイさん!」
彼らへの攻撃がずれたのを確認したミトが四人に向かって走り出した。レイもまた攻撃が止んだことで展開していた氷の防壁を解除する。防壁の幅残量僅か数センチ、間一髪である。
「ミトさん、何で――」
「話は後! 今はアレを倒します」
消耗しきったレイに彼女は自信のエーテルを分け与える、それを見たアデルが驚愕した。契約も無しにこんな高等法術が使える事に驚いたのだ。
「あんた、一体何者なんだ」
「だから話は後って言ってるでしょ!」
「あ、はい」
ガズルとギズーもまた驚いた、先ほどまでのミトとは全く持って別人だったからだ。あの大人しそうだった彼女がアデルをも言い負かすほど強気で啖呵を切っているのだ、これにはレイもキョトンとしている。
「これで動けるはず、今はここから逃げて。巻き添えを喰らうわよ」
レイの手を取って走り出した、それに続けてアデル達も急いでその場を後にする。全速力で城壁内へと向けて走る彼等。そこにアデルがまた口を開いた。
「なぁ、巻き添えってなんのだ?」
アデルの質問に対してミトは振り向かずに開いている手で巨人の頭部を指さす。そこには登り切ったミラの姿があった。槍を巨人の頭上遥か上空へと投げるとすぐさまエーテル詠唱に入る。長い詠唱を唱えながらエーテルを巨大に練り上げていく、その体からは剣聖結界時に放出される具現化されたエーテルのオーラが姿を現した。
彼の頭上に上昇気流が発生し分厚い雲を形成していく、その雲の中では静電気が発生しそれが巨大な雷鳴をとどろかせる。長い詠唱を唱え終わったミラは目を開きその場を飛んで槍を掴みさらにその上空へと槍を投げ飛ばした。
「雷帝魔槍撃」