右手に冷気を放出させるとそれをレイとギズー二人に向けて放つ、すると彼等二人の体が徐々に凍り始めてきた。身動きが取れなくなりそうになったがここでレイが氷雪剣聖結界を発動させた。レイから放出される冷気はまるで意志を持っているかのようにシトラの放つ冷気に向かって同じ冷気をぶつけた。だが彼らが動けないのことは覆らない。そう思えたが次の瞬間、思わぬことが起きた。突如としてシトラの足元の血だまりが吹きあがるとそこから炎が吹きあがった。その炎を作り出したのはギズーだった。
カルナックより譲り受けたウィンチェスターライフルにあらかじめ炎の法術が施された弾丸を装填していたのだ。右腕の袖の部分にライフルをしまい込んでいる幻聖石を忍び込ませておき、右手首をまっすぐに伸ばすとそれが手の平に落ちてくる仕組みを作っていた。もちろん最初に持っていたシフトパーソルは落とすことになるが。その結果、発射した法術弾が地面に着弾すると炎が巻き起こったのである。これにはさすがのシトラも虚を突かれた。まさかこんな仕込みをしてくるなんて考えても居なかったからである。僅かではあるがケルヴィン領主家で一緒に時間を過ごしたシトラからはこんな芸当をするようなギズーは記憶にはない。ましてやそんな小細工を教えた覚えもない。これはきっとカルナックが仕掛けたトラップ。そう判断した。
巻き起こる炎によって三人の間にできた氷は解けてそれぞれ身動きが取れるようになった。シトラはその瞬間後方へと跳躍するが一歩遅かった。目の前では次の弾丸を装填してくるんとレバーをまわしているギズーの姿が目に移った。
「逃がすと思ったかシトラ!」
カルナックより譲り受けたウィンチェスターライフルにあらかじめ炎の法術が施された弾丸を装填していたのだ。右腕の袖の部分にライフルをしまい込んでいる幻聖石を忍び込ませておき、右手首をまっすぐに伸ばすとそれが手の平に落ちてくる仕組みを作っていた。もちろん最初に持っていたシフトパーソルは落とすことになるが。その結果、発射した法術弾が地面に着弾すると炎が巻き起こったのである。これにはさすがのシトラも虚を突かれた。まさかこんな仕込みをしてくるなんて考えても居なかったからである。僅かではあるがケルヴィン領主家で一緒に時間を過ごしたシトラからはこんな芸当をするようなギズーは記憶にはない。ましてやそんな小細工を教えた覚えもない。これはきっとカルナックが仕掛けたトラップ。そう判断した。
巻き起こる炎によって三人の間にできた氷は解けてそれぞれ身動きが取れるようになった。シトラはその瞬間後方へと跳躍するが一歩遅かった。目の前では次の弾丸を装填してくるんとレバーをまわしているギズーの姿が目に移った。
「逃がすと思ったかシトラ!」