「困りましたね、これでは馬は使えません」
試しに積もった雪を踏みつけてみる、ずっぽりと足が埋まるほど柔らかい雪だった。やはりここから先馬で移動することは適わない。まだ山頂付近、下手に下りれば雪崩も引き起こす可能性も出てくる。困り果てたカルナックは懐から煙草を取り出して指で火をつけた。それを見たアデルがカルナックに自分の分もとすり寄ってくる、思えばレイと出会ってからずっと吸っていなかった煙草に我慢が出来なかったようだ。しかしカルナックはそれを拒んだ。子供が吸っていいものではないと説教じみた事を言いながら自分はプカプカと煙を吐き出している。それがアデルは悔しくて仕方がなかった。しかめっ面で悩んでいるところにレイが一つ提案をする。それは以前に一度だけ使ったスカイワーズ使用の提案だ。人数分は無いものの一台につき二人までなら乗ることが出来る。それは以前にメルと山を滑空した時に実証済みだ。すっかり忘れていた存在を思い出して準備をする。その間朝食の支度を整えて調理を始める。
試しに積もった雪を踏みつけてみる、ずっぽりと足が埋まるほど柔らかい雪だった。やはりここから先馬で移動することは適わない。まだ山頂付近、下手に下りれば雪崩も引き起こす可能性も出てくる。困り果てたカルナックは懐から煙草を取り出して指で火をつけた。それを見たアデルがカルナックに自分の分もとすり寄ってくる、思えばレイと出会ってからずっと吸っていなかった煙草に我慢が出来なかったようだ。しかしカルナックはそれを拒んだ。子供が吸っていいものではないと説教じみた事を言いながら自分はプカプカと煙を吐き出している。それがアデルは悔しくて仕方がなかった。しかめっ面で悩んでいるところにレイが一つ提案をする。それは以前に一度だけ使ったスカイワーズ使用の提案だ。人数分は無いものの一台につき二人までなら乗ることが出来る。それは以前にメルと山を滑空した時に実証済みだ。すっかり忘れていた存在を思い出して準備をする。その間朝食の支度を整えて調理を始める。