「何よもう、五月蝿いなぁ」

 寝室で寝ていたシトラはあたりの騒ぎに目を覚ました、隣には静かに寝息を立てるメルの姿がある。その寝顔をみて不機嫌だった顔に緩みが生まれた。

「本当、レイ君も罪な男の子になったわねぇ」

 笑顔でメルの髪の毛を撫でる、二度、三度撫でたところで外から一発の銃声が鳴り響いた。

「何、今の」

 轟音と共にシトラはベッドから飛び降りた、壁に掛けている自分の獲物を手に取りドアを開くとそこはまるで戦争でもあったかのようにボロボロになったリビングと形を残していない玄関が目に映る。

「……何が起きてるの?」

 とっさに表へ出る。目の前には吹雪の中戦う四人の姿が映った。

「無力化出来るならそれだけで良いじゃないか剣聖、それ以上する必要は無い!」

 睨みながらそうカルナックに銃口を向ける、だが状況は一変する。
 レイの体に付けられた怒涛の攻撃痕が見る見るうちに修復を開始した、深いダメージを追ったその体はまるで何事も無かったかのような回復速度で治癒していきレイの体を動かした。右手に握る霊剣に力をこめ、刀身を後ろに静かに引いた。

「先生、危ない!」

 声の正体はシトラだった。一瞬でカルナックの元へ近づき杖で霊剣を受け止めた。鉄の杖は法術を施されており鋼鉄の強度を誇る。そこに霊剣がぶつかり火花が散っている。

「まさかエーテルバースト!?」

 ガチガチと音を立てて火花を散らせる。そこにガズルが跳躍し右手に重力球を作りレイへと襲い掛かる。

「目を覚ませ!」