先生と出会ったのは夏の終わりだというな のに、もう年が明けていた。
「あけましておめでとうございます」
三学期、二年最後の学期だ。来年はもう受験。これからは勉強に追われる毎日になってしまう。
「あけましておめでとう、杏奈」
大城先生の誕生日は今週らしい。新学期そうそう、紗凪とデートでもしに行こうと思った。そこで大城先生へのプレゼントを買えたら。
「紗凪、明日デートしない?」
私の発言に紗凪は驚きながら、「どうゆうこと?」と言った。
「ショッピングしようよ、二人で」
私の目当ては書店なので、美咲を誘うと行けなくなるから紗凪を誘った。
「い、いいよ?珍しいね。杏奈から誘ってくれるなんて」
どういう風の吹き回し、と言わんばかりに紗凪は私を凝視した。
私たちは予定を決めて明日に備えた。
翌日、二人でショッピングモールに来た。
まずゲームセンターに行ってホラーゲームをしたり、アクセサリーの店に行きお揃いのものを買い、フードコートで昼食を取り、ようやく書店にやってきた。
「あっち見てくるね」
紗凪がそう言い、各自で欲しいものを探していた。
私の欲しいものは決まっていた。
それは、太宰治の本だ。
前に話した時、太宰治の本で持っていないものがあったそうだから買うことにした。
そしてもう一つは、原稿用紙で渡すものだが、私の書いた小説をプレゼントしようと思っている。
先生にあげるものはこれしかないと思った。
ちょうど後ろから紗凪が私を呼ぶ声が聞こえた。
「良いのあった?」
私は手に持ってある本を紗凪に見せ、「これ買う」と言った。
書店に行った後、予定がなくなりどこに行くか二人で考え文房具を買うことにした。受験勉強でも、赤ペンは必須だ。
私はそこで大城先生へのプレゼントをもう一つ買おうと決めた。
「何それ?」
紗凪は私が持っているものを見ながら言った。
「秘密!」
誕生日当日。
私は放課後先生を図書室に呼び出した。
「お誕生日おめでとうございます。先生」
書類をたくさん持った先生は机にすぐ書類を置いた。
「ありがとうございます」
優しい微笑みで私は猫をみときのような、癒しが舞い降りた。
私はすぐに誕生日プレゼントを出した。まずは小説を渡した。
先生が中身を確認する。
「あれ?これ。牧岡さんが書いたの?」
そうです。と声に出さずに私の笑顔で答えた。
「すごい、しっかり読ませてもらうよ」
私の原稿を握りしめそう言った。
そして私は隠し持っていたプレゼントをもう一つ渡した。
先生は、頭の上にはてなを浮かべた。
「ハムスター型のマーカーなんです、それ」
マーカーには決して見えないような、わがままボディーのハムスターが実はマーカーなんです。
「か、可愛いですね。これ」
動揺しながらも私があげたものを喜んでくれた。太宰治の小説もとても喜んでいて、私もにこやかな気分になった。
「全部大切にするよ」
先生にそう言われてとても嬉しかった。
今日は渡して終わるつもりだったから、失礼します。と図書室の扉を閉めたらそこに紗凪がいた。
「いちゃいちゃして」
私はそのまま紗凪と一緒に帰った。
その翌日から、テスト2週間前だったため私と先生の繋がりはなくなり、全く喋らなかったテスト期間だった。
そして何故か、先生はそこから学校に来なかった。
入院しているようだった。
もうそろそろ学期が終わるというところでようやく先生がやってきた。
どうしたのか。そんな事を聞く暇さえなかった。
私は帰り際、先生に気になっていた小説をもらった。
「もしかしたら来年はここにいないと思うから、これあげるよ」
そういうと、先生は足早に去っていった。
「あけましておめでとうございます」
三学期、二年最後の学期だ。来年はもう受験。これからは勉強に追われる毎日になってしまう。
「あけましておめでとう、杏奈」
大城先生の誕生日は今週らしい。新学期そうそう、紗凪とデートでもしに行こうと思った。そこで大城先生へのプレゼントを買えたら。
「紗凪、明日デートしない?」
私の発言に紗凪は驚きながら、「どうゆうこと?」と言った。
「ショッピングしようよ、二人で」
私の目当ては書店なので、美咲を誘うと行けなくなるから紗凪を誘った。
「い、いいよ?珍しいね。杏奈から誘ってくれるなんて」
どういう風の吹き回し、と言わんばかりに紗凪は私を凝視した。
私たちは予定を決めて明日に備えた。
翌日、二人でショッピングモールに来た。
まずゲームセンターに行ってホラーゲームをしたり、アクセサリーの店に行きお揃いのものを買い、フードコートで昼食を取り、ようやく書店にやってきた。
「あっち見てくるね」
紗凪がそう言い、各自で欲しいものを探していた。
私の欲しいものは決まっていた。
それは、太宰治の本だ。
前に話した時、太宰治の本で持っていないものがあったそうだから買うことにした。
そしてもう一つは、原稿用紙で渡すものだが、私の書いた小説をプレゼントしようと思っている。
先生にあげるものはこれしかないと思った。
ちょうど後ろから紗凪が私を呼ぶ声が聞こえた。
「良いのあった?」
私は手に持ってある本を紗凪に見せ、「これ買う」と言った。
書店に行った後、予定がなくなりどこに行くか二人で考え文房具を買うことにした。受験勉強でも、赤ペンは必須だ。
私はそこで大城先生へのプレゼントをもう一つ買おうと決めた。
「何それ?」
紗凪は私が持っているものを見ながら言った。
「秘密!」
誕生日当日。
私は放課後先生を図書室に呼び出した。
「お誕生日おめでとうございます。先生」
書類をたくさん持った先生は机にすぐ書類を置いた。
「ありがとうございます」
優しい微笑みで私は猫をみときのような、癒しが舞い降りた。
私はすぐに誕生日プレゼントを出した。まずは小説を渡した。
先生が中身を確認する。
「あれ?これ。牧岡さんが書いたの?」
そうです。と声に出さずに私の笑顔で答えた。
「すごい、しっかり読ませてもらうよ」
私の原稿を握りしめそう言った。
そして私は隠し持っていたプレゼントをもう一つ渡した。
先生は、頭の上にはてなを浮かべた。
「ハムスター型のマーカーなんです、それ」
マーカーには決して見えないような、わがままボディーのハムスターが実はマーカーなんです。
「か、可愛いですね。これ」
動揺しながらも私があげたものを喜んでくれた。太宰治の小説もとても喜んでいて、私もにこやかな気分になった。
「全部大切にするよ」
先生にそう言われてとても嬉しかった。
今日は渡して終わるつもりだったから、失礼します。と図書室の扉を閉めたらそこに紗凪がいた。
「いちゃいちゃして」
私はそのまま紗凪と一緒に帰った。
その翌日から、テスト2週間前だったため私と先生の繋がりはなくなり、全く喋らなかったテスト期間だった。
そして何故か、先生はそこから学校に来なかった。
入院しているようだった。
もうそろそろ学期が終わるというところでようやく先生がやってきた。
どうしたのか。そんな事を聞く暇さえなかった。
私は帰り際、先生に気になっていた小説をもらった。
「もしかしたら来年はここにいないと思うから、これあげるよ」
そういうと、先生は足早に去っていった。