学校には様々な人がいる。私の名前は伊藤 麗華(いとう れいか)。私は昔から運動はそこそこ出来て、人間関係も悪くはない。容姿も普通よりは良い方だと思う。だけど、勉強だけは人よりも全く出来ないのだ。

そんな私は、今というか少し前から好きな人が出来た。その相手は私と同じ高校1年生の
桐山 悠生(きりやま ゆうせい)だ。桐山は中学の時も一緒の学校で、クラスも何度か一緒になったことがある。

だけど、高校では違うクラスになってしまった。せっかく花の高校生活が送れると思っていたのに気分が下がる。

クラスが違うという事は桐山に関われないし、恋愛にとって大きな打撃だ。だけど中学の時は、挨拶だってほぼ毎日していたし、桐山から喋りかけてくれる時もあった。バレンタインだって義理チョコだったけれど渡していた。最初はただの友達だと思っていたけど、あるきっかけで一気に桐山を好きになってしまった。それからも桐山と喋っていくうちに桐山も私の事が好きなんじゃないかという勝手な思い込みまでしてしまった。

私に告白してくるんじゃないかと期待して待っていたが、やはり全くそんな事なく中学校を卒業してしまった。高校は、違うクラスになってしまったので、挨拶だけでもちゃんとしようと思った。