翌日、私とお父さんは一緒に車に乗って仕事場へと向かう。
私服姿の私とスーツ姿のお父さん。
案の定会話は繰り出されなかった。
それでも構わない。
変に話をされても、謎の緊張に晒されている私はちゃんと答えることは出来ないだろう。
体はガチガチに固まっていた。
そんか私を気にすることなくお父さんは車を進める。
車が急に止まって後ろに下がったと思い私が外を見ると綺麗な白い外観の大きな建物が聳え立っていた。
「ここがお父さんの仕事場?」
「そうだ。着いて来なさい」
車を降りるお父さんを追いかけるように私もドアから出る。
キリッとした顔付きになったお父さんは仕事モードに入ったらしい。
と言っても私には若干無表情に感じてしまう。
隣には歩かずに少し後ろで歩いている私。
なんだかお父さんが怖く感じてしまった。
建物のロビーに入ると受付をしているお姉さん方がお辞儀をする。
やはり社長だから敬意を示しているのだろう。
私はお姉さん方に軽くお辞儀をして挨拶するとニコッと笑って返してくれた。
事前に私が来ることを把握していたのだろうか。
きっと社長の後ろを着いてくる少女は娘さんだと思っているのだろう。
私はお父さんの背中を見ながら心の中で問いかける。
(私の事って仕事で話すの?)
当然届くはずもない。
けれども私は背中を見つめながら後ろを歩いていた。
エレベーター前に着くと、お父さんは首から下げていたカードをかざして乗り込む。
私も着いて乗り込むとエレベーターは下へと下がっていった。
どうやら地下に向かっているらしい。
「どこに行くの?」
「研究室と呼ばれる場所だ。特定の人しか入ることは出来ない」
「そこに会話相手がいるの?」
「そうだ」
やはり仕事モードだと声のトーンが違う。
私は話しかけて瞬時にわかった。
あまり今の状態のお父さんとは話したくないな。
そう思いながら現在の階数を表示している電光掲示板を見るとエレベーター内で音が鳴って扉が開いた。
また歩き出すお父さんに引っ付くように私も足を踏み出す。
地下でも電気は付いているので比較的明るかった。
エレベーターの前に広がるのは1本道の廊下。
奥に1つの扉があるだけのシンプルな空間。
頭を動かしたって他の扉も無いし、飾り物も無い。
本当に進むだけだった。
奥まで歩くと大きめの扉の前でお父さんが立ち止まる。
これもエレベーターと同じく専用のカードをかざすらしい。
パスワードを入力しカードを読み取り機に付けると扉が横に開く。
「お疲れ様です!」
扉が完全に開けば白衣を着た人達が私とお父さんを見ていた。
私服姿の私とスーツ姿のお父さん。
案の定会話は繰り出されなかった。
それでも構わない。
変に話をされても、謎の緊張に晒されている私はちゃんと答えることは出来ないだろう。
体はガチガチに固まっていた。
そんか私を気にすることなくお父さんは車を進める。
車が急に止まって後ろに下がったと思い私が外を見ると綺麗な白い外観の大きな建物が聳え立っていた。
「ここがお父さんの仕事場?」
「そうだ。着いて来なさい」
車を降りるお父さんを追いかけるように私もドアから出る。
キリッとした顔付きになったお父さんは仕事モードに入ったらしい。
と言っても私には若干無表情に感じてしまう。
隣には歩かずに少し後ろで歩いている私。
なんだかお父さんが怖く感じてしまった。
建物のロビーに入ると受付をしているお姉さん方がお辞儀をする。
やはり社長だから敬意を示しているのだろう。
私はお姉さん方に軽くお辞儀をして挨拶するとニコッと笑って返してくれた。
事前に私が来ることを把握していたのだろうか。
きっと社長の後ろを着いてくる少女は娘さんだと思っているのだろう。
私はお父さんの背中を見ながら心の中で問いかける。
(私の事って仕事で話すの?)
当然届くはずもない。
けれども私は背中を見つめながら後ろを歩いていた。
エレベーター前に着くと、お父さんは首から下げていたカードをかざして乗り込む。
私も着いて乗り込むとエレベーターは下へと下がっていった。
どうやら地下に向かっているらしい。
「どこに行くの?」
「研究室と呼ばれる場所だ。特定の人しか入ることは出来ない」
「そこに会話相手がいるの?」
「そうだ」
やはり仕事モードだと声のトーンが違う。
私は話しかけて瞬時にわかった。
あまり今の状態のお父さんとは話したくないな。
そう思いながら現在の階数を表示している電光掲示板を見るとエレベーター内で音が鳴って扉が開いた。
また歩き出すお父さんに引っ付くように私も足を踏み出す。
地下でも電気は付いているので比較的明るかった。
エレベーターの前に広がるのは1本道の廊下。
奥に1つの扉があるだけのシンプルな空間。
頭を動かしたって他の扉も無いし、飾り物も無い。
本当に進むだけだった。
奥まで歩くと大きめの扉の前でお父さんが立ち止まる。
これもエレベーターと同じく専用のカードをかざすらしい。
パスワードを入力しカードを読み取り機に付けると扉が横に開く。
「お疲れ様です!」
扉が完全に開けば白衣を着た人達が私とお父さんを見ていた。