案の定カフェは空いていてお客さんが何組かいるくらいだった。
すんなりと席に着いて私達は向かい合うように座る。
才田さんはメニュー表を取って私の前に差し出した。
「好きなの頼んで?奢るから」
「……はい」
きっと自分で払おうとしても「大人に任せろ」としか言われないはずだ。
わかりきっているので私は頷いてメニューを見る。
前来た時と全く変わってない品揃え。
前と同じようにしようかと思った。
しかし今の私は結構お腹が空いている。
何せ昨日はお昼と夜は食べていないのだから。
胃袋のなかは空っぽ。
サンドイッチだけだと足りなそうな気がする。
だからと言ってガッツリ頼むのもなも思ってしまう。
少しの間悩んだ末に出した結論を指差して才田さんに教えた。
「メロンソーダとカルボナーラをお願いします」
「OK。カルボナーラ、美味しそう。私もアイスコーヒーとそれにしよう」
店員さんを呼ぶと才田さんがメニューを言って頼んでくれる。
頼み終わった後、才田さんは私を見て微笑んだ。
「今回もメロンソーダだね」
「才田さんもアイスコーヒーじゃないですか」
「好きだから」
「私もです」
今回はお客さんも少ないからすぐに食前に頼んだドリンク2つが運ばれる。
約12時間ぶりに胃に水分を入れたらなんだかスッキリした。
今回はシロップを入れずに才田さんはアイスコーヒーを飲んでいる。
私はそれを見てまた1口飲んだ。
「話って…」
「ご飯食べ終わってからね。まだまだ時間はあるから」
「…わかりました」
才田さんに焦らされる私。
本当は早く本題に移りたくてうずうずしてしまう。
目の前に座る才田さんは優雅にアイスコーヒーを飲んでいるけど、私は落ち着かなかった。
「夏休みはどっか行ったの?」
「いえ」
「もしかしてこれから?」
「予定は特に」
「あれ?でも友達と行くって…?」
「……海に行きました」
「なるほどね。だからさっき迷ったのか」
私は申し訳なく頷くと少量のメロンソーダを口に含む。
才田さんはそんな私を見て小さく笑った。
「楽しかった?」
「まぁ、はい」
「そっか。なら今度機会があったら私とも行こうよ」
「そうですね。タイミングが合えば」
「私も海なんていつぶりだろうなぁ。と言ってもカナヅチだから、食がメインなんだけどね」
「泳げないんですか?」
「逆に泳げるの?私水が怖くて無理なんだよね。プールとかでも怖いから浮き輪欲しくなっちゃう」
なんだか意外すぎて私は目を丸くしてしまった。
それに浮き輪をはめてぷかぷか浮かんでいる才田さんを想像するとなんだか可愛くて笑ってしまう。
「ふふっ、やっと笑った」
「あっ笑ってなかったですか?」
「ずっと険しい顔してたから」
「そうですか…」
その原因は才田さんの上司のお父さんにある。
でも才田さんは私を笑わせようと色々と話題を出してくれた。
店員さんが持ってきてくれたカルボナーラも到着してからも話を尽きさせる事なく、私に話しかける。
それだけなのに私の心は家を出る前よりは晴れてきている気がした。
すんなりと席に着いて私達は向かい合うように座る。
才田さんはメニュー表を取って私の前に差し出した。
「好きなの頼んで?奢るから」
「……はい」
きっと自分で払おうとしても「大人に任せろ」としか言われないはずだ。
わかりきっているので私は頷いてメニューを見る。
前来た時と全く変わってない品揃え。
前と同じようにしようかと思った。
しかし今の私は結構お腹が空いている。
何せ昨日はお昼と夜は食べていないのだから。
胃袋のなかは空っぽ。
サンドイッチだけだと足りなそうな気がする。
だからと言ってガッツリ頼むのもなも思ってしまう。
少しの間悩んだ末に出した結論を指差して才田さんに教えた。
「メロンソーダとカルボナーラをお願いします」
「OK。カルボナーラ、美味しそう。私もアイスコーヒーとそれにしよう」
店員さんを呼ぶと才田さんがメニューを言って頼んでくれる。
頼み終わった後、才田さんは私を見て微笑んだ。
「今回もメロンソーダだね」
「才田さんもアイスコーヒーじゃないですか」
「好きだから」
「私もです」
今回はお客さんも少ないからすぐに食前に頼んだドリンク2つが運ばれる。
約12時間ぶりに胃に水分を入れたらなんだかスッキリした。
今回はシロップを入れずに才田さんはアイスコーヒーを飲んでいる。
私はそれを見てまた1口飲んだ。
「話って…」
「ご飯食べ終わってからね。まだまだ時間はあるから」
「…わかりました」
才田さんに焦らされる私。
本当は早く本題に移りたくてうずうずしてしまう。
目の前に座る才田さんは優雅にアイスコーヒーを飲んでいるけど、私は落ち着かなかった。
「夏休みはどっか行ったの?」
「いえ」
「もしかしてこれから?」
「予定は特に」
「あれ?でも友達と行くって…?」
「……海に行きました」
「なるほどね。だからさっき迷ったのか」
私は申し訳なく頷くと少量のメロンソーダを口に含む。
才田さんはそんな私を見て小さく笑った。
「楽しかった?」
「まぁ、はい」
「そっか。なら今度機会があったら私とも行こうよ」
「そうですね。タイミングが合えば」
「私も海なんていつぶりだろうなぁ。と言ってもカナヅチだから、食がメインなんだけどね」
「泳げないんですか?」
「逆に泳げるの?私水が怖くて無理なんだよね。プールとかでも怖いから浮き輪欲しくなっちゃう」
なんだか意外すぎて私は目を丸くしてしまった。
それに浮き輪をはめてぷかぷか浮かんでいる才田さんを想像するとなんだか可愛くて笑ってしまう。
「ふふっ、やっと笑った」
「あっ笑ってなかったですか?」
「ずっと険しい顔してたから」
「そうですか…」
その原因は才田さんの上司のお父さんにある。
でも才田さんは私を笑わせようと色々と話題を出してくれた。
店員さんが持ってきてくれたカルボナーラも到着してからも話を尽きさせる事なく、私に話しかける。
それだけなのに私の心は家を出る前よりは晴れてきている気がした。