私は魔王の娘としてこの世に生を受けました。
私のお母様、マリアはおとめげーむ？というものの主人公に転生し、最推し魔王の兄アレインとゴールしようとします。

しかし、あと少し、結婚式が数日後と近づいてきた時に今の旦那で私のお父様、そしてアレインの弟、ルーカスに捕まってしまい今も監禁されています。

そして、アレインは子供にとてもじゃないが見せられない拷問の後、マリアの前で生き埋めにされています。

お母様は最愛のアレインを目の前で殺され、好きでもない人の子供を産まされ、精神的にまいり、自殺を企みますが私のお父様がそれを許すわけもなく、家庭内はボロボロです。

私はお母様に会うと私の最愛のアレインと同じ目の色なのに瞳の奥のその冷え切った目はあの私のアレインを殺した人と全く同じなのと叫ばれ、暴力、暴言は日常茶飯事ですし、会うこと自体も拒絶されてしまいました。

お父様に会えば、私の髪色、目の色がお母様の最愛のアレインという人と同じ色なので目を抉ろうとしてきますし、髪は丸坊主にされます。

実際、私は目は抉られ、何も見えないので仕方なく、魔力で周りの魔力を感じ取っています。

使用人には気味が悪がられています。

長さがバラバラの痛んだ髪に、抉られたことにより、穴が空いた目があった場所、着ているものは使用人よりも粗末なものでおまけにお父様、お母様には嫌われている、こんな相手にしてもなんのメリットもない幼子を相手にする変わり者は魔族にもいません。

そんな私ですが今の今まで魔王城を追い出されたことはありませんでした。
そう、今の今までです。

私は今、魔王城を追い出されました。
私のお母様が私の目の前で自殺したからで
す。

お父様は私がお母様を殺したと勘違いし、城を追い出されました。

私はガリガリで目は抉られ、髪は乱雑に切られた気味の悪い子供です。

話しかける人は誰もいません。
そんな中私は一人村を街を、森を草原を気ままに歩きました。

魔族に食事は必要ないので何も心配することはありません。
そんなある日私は小さな国、パルデア王国に辿り着きました。

そこでも皆君の悪い子供に近寄るものは誰一人としていません。

しかし、一人の少女が声をかけてくれました。
とても美しい少女です。
少女の名は、エリザベート・クラエス。
この国の次期王子妃でした。
この時から私の人生は大きく変わりました。
まず、目のくぼみには美しい義眼がはめられ、たらふくまで食べさせてくれ、綺麗な服をプレゼントしてもらいました。寝床も用意してくれました。彼女は容姿だけでなく、心まで美しい少女だったのです。

私は初めて心からこの人のことを守りたいと思いました。
しかし、私は元気になると、孤児院へ預けられました。当たり前のことなのですが、私はとても悲しかったです。

そこで私はまず、字を覚え、礼儀を身につけ、たくさんの本を読み、寝る間も惜しんで勉強しました。
もちろん家事や仕事、小さい子の面倒をみる間にです。
　その甲斐あってか、私は孤児院で1番賢くなりました。
そこで私は孤児院の先生にお願いしました。

「私、エリザベート様の専属侍女になりたいわ。」

「私たち平民では無理です。さらにあなたは孤児です。無理に決まっているでしょう。諦めなさい。」と言われました。なので私は適当な貴族の養子となりました。そしてパティーで見事エリザベート様と再開できました。

しかし、あろうことかエリザベート様の婚約者のアラン様が私に惚れてしまいました。

そしてそれにたいそう嘆かれたエリザベート様は私を「だから孤児は嫌いなのよ。いいことなんてありゃしない。」と言って刺し殺してしまいました。でも私はまだエリザベート様のことが大好きです。

その後アラン様も何者かに殺され、エリザベート様とアラン様のお兄様フィリップ王太子殿下がご結婚されました。

今の私には足もなく、前のように白い肌でもありませんがこれからもエリザベート様とフィリップ王太子殿下を見守り続けたいと思っています。