私、空澄(あすみ)、凪紗、心詞(みこと)、響基は。
 出た、いつもよりも早く。
『心が呼吸できる世界』を。







 外は。
 暗い、まだ。

 なので。
 空も真っ暗。



 その中で頼りになるのは。
 一定の間隔で並んでいる街灯の灯り。


 ただ。
 その灯りも。
 歩いて行くにつれて。
 広がってきている、間隔が。

 なので。
 外に出たばかり。
 そのときよりも。
 暗くなってきている。





 だけど。

 街灯の灯り。
 それに頼らなくても。

 もうすぐ。
 包み込んでくれる、やさしく。
 自然の光が。


 あと少しで。
 明ける、夜が。