「ピンポーン」
夏の乾いた風にのって私の耳に入ってくる私の耳に入ってくる私を呼ぶ電子音。
「はーい」
急いで部屋着から着替えて私は扉の前に立つ誰かに会いにいく。
「宅急便です。」
扉の前に立っていたのは夏に似合わない長袖のつなぎを着た40代くらいのおじさんだった。
「すみません…今両親が外出中で…」
「分かりました…では何時頃になら…」
宅急便のおじさんとのやり取りを終え私はクーラーの効いた自室に戻りベッドに飛び込む。
 「あーあ、。君なら良かったのに」
声になったのか、ならなかったのかわからない私の想いが溢れ、クーラーの風に乗って自室の扉の隙間から飛び出していった。