なんて涼しい声で言いながら、涼しげにあたしを見下ろしてる。


腰を押さえて惨めな感じに中腰のあたしとは対照的に、目の前の神谷はヤケに余裕で微かな笑みすら浮かべてて、やっぱりイケメン恐怖症になりそうだった。


すました顔してウソを吐いたクセに、それがバレたからって動じるワケでもなくイケメンパワー全開すぎて「もう何でも良いよ好きにしてよ!」って言ってしまいそうな雰囲気に飲まれそうになる。


あぁもう自分でも何を言ってるのかわかんない。
日本語崩壊してるかもだけど仕方ない。


だってワケがわかんないんだから。


「こ……交換条件って何……?どういう事?」

「これ以上先を知りたかったら、セーラは俺の言う事きいて、って事」

「いやそのセーラって何!?セーラって何よ!」

「あれ?名前セーラじゃなかったっけ」