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 この世に何種類の生き物がいるか知っているだろうか?
 生物という括りで見ればこの地球上に存在する数はまさしく星の数ほどと言ったところ。なにせ、草木や花々などの植物はもちろん周りにいる小さな虫や菌類や微生物でさえ、その括りに含まれるのだから。無論、人間もそんな生物の中の1つ。

 一説によれば、この地球上にいる生物の種類は約870万種類とも言われている。これはあくまで概算上の数値、もっともっと多くいる可能性すらあるというのだから驚きだ。

 しかしそんな中で我々人類が把握し、命名することのできている割合はなんと15%にも満たない。約86%は名前すらついていない生物。言い換えるのなら未確認生物なのである。

 これだけ未知の生物で溢れているのなら、過去の文献や伝説にあった空想上の動物がいたっておかしくはない。昔から語り継がれてきた生物がこの世にいないという確証はどこにもない。想像上の怪物も、人の姿をした半人半獣も、よもや神だってこの世にいるかもしれない。

 そう、これはもうロマンと言って差し支えない。そのうちの1匹でも紐解けたなら。僕にとってはきっとこの上ない幸せで──