食事が終わって
一緒に片づけてから向かい合い
「さて」と私は口を開いた。

目の前に自分がいるけど彼女はクローンだ。
多少の上から目線発言をしても、許される……かな?

「これからのことなんだけど」
ラグの上に正座をすると、相手も正座をして「はい」と返事をする。

うちの社長のようなお金持ちが趣味でクローンを数人持つのと、私たちのような一般ピープル女子が持つのとは、ちょっと違うものがある。
クローンも私と同じく食事もするから生活費もかかるので、だいたいパターンとしては①クローンにも働いてもらう②クローンに専業主婦になってもらう。この二択になっている。

クローンは働けるけど派遣扱いで、責任のある仕事はできないが、賃金をもらえる制度がある。

「一緒に働いて、お金貯める?」
上から目線にはなれず、そんな風に聞いてみると、クローンは「うーん」と言いながら天井を見て考えていた。

私はインドア派なので、きっと彼女もインドアだろうな。

「仕事から帰ってきて疲れてたら、動けないかも」

「だよねー」
自分がそうだから彼女もそうだろう。