「そうだわ。よかったら、このお花、もらってくれないかしら?」
愛華さんがお店の棚から持ってきたものは、さわやかな蒼いバラで作られたプリザーブドフラワーだった。
「わぁ! いいんですか?」
「えぇ。私が練習で作ったものだから、売り物にはならないの。でも、私からあなたにお礼させてほしいし……」
「売り物かと思っちゃいました。喜んでいただきます!」
ましろは、ホッとした表情の愛華さんからプリザーブドフラワーを受け取った。
「ありがとうございます」
「うふふ。今度また、大地君と伺わせてね」
「はい! お待ちしてます!」
結局、今のましろには『恋』はよく分からない。大地君と愛華さんを見ていると、甘いセリフもドキドキするような大胆な行動も必要ないのかな、なんて思ったり――、『恋』の先にある『家族』になりたい気持ちも、いつか分かるのかな、なんて思ったり――。
わたしは今は、恋人よりりんごおじさんかな。おじさんには、ナイショだけど。
愛華さんがお店の棚から持ってきたものは、さわやかな蒼いバラで作られたプリザーブドフラワーだった。
「わぁ! いいんですか?」
「えぇ。私が練習で作ったものだから、売り物にはならないの。でも、私からあなたにお礼させてほしいし……」
「売り物かと思っちゃいました。喜んでいただきます!」
ましろは、ホッとした表情の愛華さんからプリザーブドフラワーを受け取った。
「ありがとうございます」
「うふふ。今度また、大地君と伺わせてね」
「はい! お待ちしてます!」
結局、今のましろには『恋』はよく分からない。大地君と愛華さんを見ていると、甘いセリフもドキドキするような大胆な行動も必要ないのかな、なんて思ったり――、『恋』の先にある『家族』になりたい気持ちも、いつか分かるのかな、なんて思ったり――。
わたしは今は、恋人よりりんごおじさんかな。おじさんには、ナイショだけど。