「バンバンジー、チンジャオロース、エビチリ、ホイコーロー、酢豚、マーボー豆腐、揚げ春巻き! 種類がいっぱいだ!」
「少しずつたくさんの料理があると、小食の方も楽しいかと思いまして」
「店長、中華料理も作れるんすね。すげぇ」
「若い時に修行しましたからね。さぁ、メインはもっとインパクトがありますよ~。お願いしますね!」
感心するましろとアリス君は、それらの小皿料理をせっせとテーブルに運んだ。そして、最後は大皿に盛り付けられたメインディッシュだ!
「お待たせしました! 【美女と野獣のバラぎょうざ~華やかパーティ仕立て】です!」
「きれい……。バラの花みたいね」
愛華さんはぎょうざを見て、うっとりとしたため息をもらした。
それは何枚かの皮を組み合わせて餡を巻いた、お花の形をしたぎょうざだった。皮はプレーンの白色の他に、オレンジ色、黄色、緑色と、色鮮やかだ。
「ぎょうざの皮には、にんじん、かぼちゃ、ほうれん草が練り込まれています。味や香りもそれぞれ違うので、ひとつひとつお楽しみください」
よし! ばっちり!
恩田さんに練習を聞いてもらっていただけあって、ましろはスラスラと料理の説明をすることができた。そして隣のアリス君も、「いいじゃん」と言わんばかりの目配せをしてくれた。
「おいしそう。重野君、食べがいがあるわね。ご飯いただく?」
「いや~……。俺はやめとこうかな。せっかくやせたから」
「そう。なら、私はライス小盛りで」
愛華さんは、少し不満そうな顔をしていた。そして、ぽつりと呟いた。
「私の好きな重野君じゃない……」
なんですと……? と、ましろとアリス君は、思わず愛華さんを二度見してしまった。けれど、愛華さんは熱心にぎょうざをパクパクと食べていた。
「あ~、おいしい! ご飯が進んじゃうわ!」
「愛華さん、さっきのはどういうこと?」
慌てているのは、大地君だ。
愛華さんの衝撃発言のおかげで、正直、食事どころではなさそうだ。そして愛華さんは、さらに愛想がなくなっている。
愛華さんの好きな大地君って、どんな大地君だろう?
ましろは、大地君から聞いた二人の出会いやデートの話を思い出した。「ギョウザ大食い大会」で出会い、おいしい食べ物に囲まれたデートの数々……。
あ! 分かったかも!
「少しずつたくさんの料理があると、小食の方も楽しいかと思いまして」
「店長、中華料理も作れるんすね。すげぇ」
「若い時に修行しましたからね。さぁ、メインはもっとインパクトがありますよ~。お願いしますね!」
感心するましろとアリス君は、それらの小皿料理をせっせとテーブルに運んだ。そして、最後は大皿に盛り付けられたメインディッシュだ!
「お待たせしました! 【美女と野獣のバラぎょうざ~華やかパーティ仕立て】です!」
「きれい……。バラの花みたいね」
愛華さんはぎょうざを見て、うっとりとしたため息をもらした。
それは何枚かの皮を組み合わせて餡を巻いた、お花の形をしたぎょうざだった。皮はプレーンの白色の他に、オレンジ色、黄色、緑色と、色鮮やかだ。
「ぎょうざの皮には、にんじん、かぼちゃ、ほうれん草が練り込まれています。味や香りもそれぞれ違うので、ひとつひとつお楽しみください」
よし! ばっちり!
恩田さんに練習を聞いてもらっていただけあって、ましろはスラスラと料理の説明をすることができた。そして隣のアリス君も、「いいじゃん」と言わんばかりの目配せをしてくれた。
「おいしそう。重野君、食べがいがあるわね。ご飯いただく?」
「いや~……。俺はやめとこうかな。せっかくやせたから」
「そう。なら、私はライス小盛りで」
愛華さんは、少し不満そうな顔をしていた。そして、ぽつりと呟いた。
「私の好きな重野君じゃない……」
なんですと……? と、ましろとアリス君は、思わず愛華さんを二度見してしまった。けれど、愛華さんは熱心にぎょうざをパクパクと食べていた。
「あ~、おいしい! ご飯が進んじゃうわ!」
「愛華さん、さっきのはどういうこと?」
慌てているのは、大地君だ。
愛華さんの衝撃発言のおかげで、正直、食事どころではなさそうだ。そして愛華さんは、さらに愛想がなくなっている。
愛華さんの好きな大地君って、どんな大地君だろう?
ましろは、大地君から聞いた二人の出会いやデートの話を思い出した。「ギョウザ大食い大会」で出会い、おいしい食べ物に囲まれたデートの数々……。
あ! 分かったかも!



