ましろがそう強く意識したのはお母さんのお葬式が終わった後で、その時に初めてりんごおじさんに出会った。
「僕が、姉さんの子──、ましろさんを引き取ります」
立ちつくして動けなくなっていたましろの手を握ってくれたのは、お母さんとよく似た顔をしたおじさんだった。
「僕は、白雪凛悟。はじめまして」
ましろは、おじさんのことはほとんど知らなかった。お母さんは昔の家族写真を見せてくれたことがあったけれど、「料理の得意な弟が外国にいる」くらいしか教えてくれなかったのだ。
「りんご……おじさん?」
メガネの向こうの優しそうな目や、黒色のふわふわの髪がお母さんと同じだったからだろうか。まるで、お母さんが近くにいるような気がして、ましろは不思議と心が落ち着いたのだ。
そして、おじいちゃんとおばあちゃんは、ましろがりんごおじさんの所に行くことを心配したけれど、ましろは「行く!」と言い切ったのだった。
「僕が、姉さんの子──、ましろさんを引き取ります」
立ちつくして動けなくなっていたましろの手を握ってくれたのは、お母さんとよく似た顔をしたおじさんだった。
「僕は、白雪凛悟。はじめまして」
ましろは、おじさんのことはほとんど知らなかった。お母さんは昔の家族写真を見せてくれたことがあったけれど、「料理の得意な弟が外国にいる」くらいしか教えてくれなかったのだ。
「りんご……おじさん?」
メガネの向こうの優しそうな目や、黒色のふわふわの髪がお母さんと同じだったからだろうか。まるで、お母さんが近くにいるような気がして、ましろは不思議と心が落ち着いたのだ。
そして、おじいちゃんとおばあちゃんは、ましろがりんごおじさんの所に行くことを心配したけれど、ましろは「行く!」と言い切ったのだった。