「皆さんこんにちは!Cosmos 3期生の伊上澪です!最近暑くて日傘が手放せない。皆さんはどうでしょうか?熱中症には十分気をつけてくださいね〜!さて!今日はあの子がゲストとして来てくれています!自己紹介どうぞ」
「皆さんこんにちは。Cosmos 3期生鈴木藍子です。先程日傘が畳めない澪の代わりに畳んであげました。今日はよろしくお願いします」
「まって、それは言わないで」
「なんでよ」
「リスナーの人にからかわれるじゃん!高校生になっても日傘畳めないって」
「でも事実だよ?」
「藍は意外とこう言うところあるんですよ。まぁ今日はよろしくお願いしますー!」
「よろしくお願いします」
澪の挨拶から始まったラジオ収録。
1、2、3期生の1人が交代交代でパーソナリティを務めるこのラジオ。
3期生では話すのが得意な澪が選ばれた。
何回もやっているラジオだから堂々と話している。
それとは反対に私はラジオ番組初出演。
今回はゲストという形で呼ばれた。
澪が主に話題を進めて私がそれに頷く。
今日のテーマはラジオ初出演の私のための質問コーナーだった。
「質問コーナーだけど緊張してる?」
「もちろん」
「手がさっきからうるさいもんね」
「ずっといじってます」
「大丈夫。その様子、外にいるスタッフさん達が微笑ましく見てるから」
「本当ですか?ラジオはどこ見ればいいか全くわからない」
「私を見て?」
「はいはい」
お決まりのアイドルセリフをかましながら話す澪のお陰で段々と緊張はほぐれていく。
いつも通りの会話をすればいい。
澪は事前にスタッフさんがSNSでファンの方から集めておいた質問リストの紙を持って早速始めた。
「ラジオネームゆーりんさん。藍子ちゃんはじめまして。私はたまたま見たCosmosのMVで藍子ちゃんを見つけました。ソロパートで歌った歌声がとても綺麗だったし、何より顔が好きです。藍子ちゃんは呼ばれたいあだ名はありますか?ぜひ教えてください!……だそうです」
「ありがとうございます」
「顔が好きだって」
「歌もでしょ」
「羨ましい。私も藍の顔好きなんだよね」
「はいはい。あだ名だよね?私は普段藍子ちゃんって呼ばれることが多いかな。1人だけ澪は藍呼びだけど」
「藍ちゃんはどう?」
「藍ちゃん…いいかも」
「ゆーりんさん。藍ちゃんだそうです!聞いてくれているリスナーさんもこれから藍ちゃんをよろしくお願いします!」
質問コーナーは元々答えやすいのをスタッフさんが選んでくれるので私も普通に話せる。
際どいのや答えるのが難しいのはそもそも削除だ。
でも、私のために質問を考えて送ってくれる人達が沢山いるなんて感動する。
次々澪から話される質問も全て私だけに向けてのメッセージ。
家に帰ったらお母さんに自慢しよう。
澪は最後の紙を巡って私を見る。
「藍、これが最後の質問です」
「はい。どうぞ」
「ラジオネームヒミツさん。ヒミツっていう名前ですね。藍子さんこんにちは。藍子さんの歌声が凄いというのはファンの中で有名ですが、歌を歌い始めた原点はありますか?」
「ありがとうございます。私はCosmosに入る前から歌を歌っていたんですが、本格的に練習したのは高校生2年生の冬ですね。とあるカラオケのおじさんに誘われて歌い始めました」
「え?不審に思わなかったの?」
「なんか一緒にカエルの歌を歌ったら不審とか感じなかった」
「どういう経緯?よくわからん」
「まぁ、そのおじさんが勇気をくれて歌を始めたわけです。もっと活躍の場を広げて鈴木藍子の名前が知れ渡ったら会いに行くのが1つの目標でもあります」
「なんか感動的なストーリーだね。歌は元々上手かったの?」
「上手とは言われていた。でも今みたいにアレンジとか伸ばす部分を一定に歌えたわけじゃなくて、これは指導してもらったの」
「レッスン?」
「アイドルになる前にね。凄く仲の良かった後輩がいて、その子のお母さんが歌の先生だったからその人に教えてもらった」
「凄っ。もうアイドルになる前から環境整ってるじゃん」
「今考えると本当に人に恵まれたなって思う」
「良い話聞けた〜。ヒミツさん質問ありがとうございました!」
「ありがとうございました」
質問を全て答え終えると澪は紙を机に置いて姿勢を整える。
私も釣られて姿勢を正した。
「実はですね。もう時間なんですよ」
「早いね」
「持ち時間20分」
「普通に考えたら長そうだけど、あっという間だった。とても楽しかったです」
「よかった〜!初めてで辛かったですなんて言われたら私凹んでたわ」
「辛くてもそれは言わないよ」
「え?辛かった?」
「全く」
「ちょっとビビった」
隣の部屋からスタッフさん達の笑う声が聞こえる。
イヤホンをしていても完全に聞こえないわけじゃない。
私は少しでもスタッフさんが笑顔になってくれて安心した。
私は澪と少しだけトークをして終わりの挨拶に入る。
「それじゃあまた来週もこの時間に会いましょう!今日のお相手は、Cosmos 3期生伊上澪と」
「同じく3期生の鈴木藍子でした」
「「またねー」」
「皆さんこんにちは。Cosmos 3期生鈴木藍子です。先程日傘が畳めない澪の代わりに畳んであげました。今日はよろしくお願いします」
「まって、それは言わないで」
「なんでよ」
「リスナーの人にからかわれるじゃん!高校生になっても日傘畳めないって」
「でも事実だよ?」
「藍は意外とこう言うところあるんですよ。まぁ今日はよろしくお願いしますー!」
「よろしくお願いします」
澪の挨拶から始まったラジオ収録。
1、2、3期生の1人が交代交代でパーソナリティを務めるこのラジオ。
3期生では話すのが得意な澪が選ばれた。
何回もやっているラジオだから堂々と話している。
それとは反対に私はラジオ番組初出演。
今回はゲストという形で呼ばれた。
澪が主に話題を進めて私がそれに頷く。
今日のテーマはラジオ初出演の私のための質問コーナーだった。
「質問コーナーだけど緊張してる?」
「もちろん」
「手がさっきからうるさいもんね」
「ずっといじってます」
「大丈夫。その様子、外にいるスタッフさん達が微笑ましく見てるから」
「本当ですか?ラジオはどこ見ればいいか全くわからない」
「私を見て?」
「はいはい」
お決まりのアイドルセリフをかましながら話す澪のお陰で段々と緊張はほぐれていく。
いつも通りの会話をすればいい。
澪は事前にスタッフさんがSNSでファンの方から集めておいた質問リストの紙を持って早速始めた。
「ラジオネームゆーりんさん。藍子ちゃんはじめまして。私はたまたま見たCosmosのMVで藍子ちゃんを見つけました。ソロパートで歌った歌声がとても綺麗だったし、何より顔が好きです。藍子ちゃんは呼ばれたいあだ名はありますか?ぜひ教えてください!……だそうです」
「ありがとうございます」
「顔が好きだって」
「歌もでしょ」
「羨ましい。私も藍の顔好きなんだよね」
「はいはい。あだ名だよね?私は普段藍子ちゃんって呼ばれることが多いかな。1人だけ澪は藍呼びだけど」
「藍ちゃんはどう?」
「藍ちゃん…いいかも」
「ゆーりんさん。藍ちゃんだそうです!聞いてくれているリスナーさんもこれから藍ちゃんをよろしくお願いします!」
質問コーナーは元々答えやすいのをスタッフさんが選んでくれるので私も普通に話せる。
際どいのや答えるのが難しいのはそもそも削除だ。
でも、私のために質問を考えて送ってくれる人達が沢山いるなんて感動する。
次々澪から話される質問も全て私だけに向けてのメッセージ。
家に帰ったらお母さんに自慢しよう。
澪は最後の紙を巡って私を見る。
「藍、これが最後の質問です」
「はい。どうぞ」
「ラジオネームヒミツさん。ヒミツっていう名前ですね。藍子さんこんにちは。藍子さんの歌声が凄いというのはファンの中で有名ですが、歌を歌い始めた原点はありますか?」
「ありがとうございます。私はCosmosに入る前から歌を歌っていたんですが、本格的に練習したのは高校生2年生の冬ですね。とあるカラオケのおじさんに誘われて歌い始めました」
「え?不審に思わなかったの?」
「なんか一緒にカエルの歌を歌ったら不審とか感じなかった」
「どういう経緯?よくわからん」
「まぁ、そのおじさんが勇気をくれて歌を始めたわけです。もっと活躍の場を広げて鈴木藍子の名前が知れ渡ったら会いに行くのが1つの目標でもあります」
「なんか感動的なストーリーだね。歌は元々上手かったの?」
「上手とは言われていた。でも今みたいにアレンジとか伸ばす部分を一定に歌えたわけじゃなくて、これは指導してもらったの」
「レッスン?」
「アイドルになる前にね。凄く仲の良かった後輩がいて、その子のお母さんが歌の先生だったからその人に教えてもらった」
「凄っ。もうアイドルになる前から環境整ってるじゃん」
「今考えると本当に人に恵まれたなって思う」
「良い話聞けた〜。ヒミツさん質問ありがとうございました!」
「ありがとうございました」
質問を全て答え終えると澪は紙を机に置いて姿勢を整える。
私も釣られて姿勢を正した。
「実はですね。もう時間なんですよ」
「早いね」
「持ち時間20分」
「普通に考えたら長そうだけど、あっという間だった。とても楽しかったです」
「よかった〜!初めてで辛かったですなんて言われたら私凹んでたわ」
「辛くてもそれは言わないよ」
「え?辛かった?」
「全く」
「ちょっとビビった」
隣の部屋からスタッフさん達の笑う声が聞こえる。
イヤホンをしていても完全に聞こえないわけじゃない。
私は少しでもスタッフさんが笑顔になってくれて安心した。
私は澪と少しだけトークをして終わりの挨拶に入る。
「それじゃあまた来週もこの時間に会いましょう!今日のお相手は、Cosmos 3期生伊上澪と」
「同じく3期生の鈴木藍子でした」
「「またねー」」