「部活組には難しいけどね」
と、部活組のふたりは同時に浅くため息を吐き出した。
お小遣いは十分にもらっているものの、やはりバイトをしている子たちとは随分と差がつているように感じられる。
好きなアーティストが新曲を出したとき、好きな服のブランドが新作を出したとき、彼女たちは迷うことなくそれを購入している。
もちろん、萌たちもそれが羨ましいと感じていたけれど、ふたりで同じ美術部に入部して活動する時間は今しかない。
絵の具臭い狭い部屋の中で命を削りなあがら描き出すものは、はやりふたりにとって特別なものであり、特別な時間でもあった。
「これからどうする?」
「ファミレスでも寄って帰ろうか」
今日の主な目的なおそろいの文房具を買うことだったので、あとの予定は立てていなかった。
ブラブラと丁度いい気温の中ファミレスへと向かう。
会話は自然と部活で現在描いている絵のことになっていく。
「進み具合はどう?」
萌の質問に希は眉間にシワを寄せて首をかしげた。
「悪くはないと思う。特別遅れてるわけでもないし。でもなんかしっくりこないんだよねぇ」
と、部活組のふたりは同時に浅くため息を吐き出した。
お小遣いは十分にもらっているものの、やはりバイトをしている子たちとは随分と差がつているように感じられる。
好きなアーティストが新曲を出したとき、好きな服のブランドが新作を出したとき、彼女たちは迷うことなくそれを購入している。
もちろん、萌たちもそれが羨ましいと感じていたけれど、ふたりで同じ美術部に入部して活動する時間は今しかない。
絵の具臭い狭い部屋の中で命を削りなあがら描き出すものは、はやりふたりにとって特別なものであり、特別な時間でもあった。
「これからどうする?」
「ファミレスでも寄って帰ろうか」
今日の主な目的なおそろいの文房具を買うことだったので、あとの予定は立てていなかった。
ブラブラと丁度いい気温の中ファミレスへと向かう。
会話は自然と部活で現在描いている絵のことになっていく。
「進み具合はどう?」
萌の質問に希は眉間にシワを寄せて首をかしげた。
「悪くはないと思う。特別遅れてるわけでもないし。でもなんかしっくりこないんだよねぇ」