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それからも大樹からの連絡は毎日のように来た。


一応確認してみるものの、萌はそれに返事をすることはなかった。


「また来てる」


希が顔をしかめて教室の外へ視線を向けた。


そこに誰がいるのかは見なくてもわかっていた。


大樹はあれから毎日のようにクラスにやってきて、萌と話をしたがっている。


しかしクラスメートたちが大樹を教室に入れないようにガードしているのだ。


大樹がしたことは今や男子生徒たちの間でも有名になり、今では教室でほとんど孤立しているという。


少し前まで自分が経験していたことを、今は大樹が経験している。


そう思うと胸が傷んだけれど、大樹の場合は自業自得だと言えた。


そのため周囲の生徒たちの態度も冷たい。


萌の場合は大樹が毎日気にしてくれていたけれど、大樹にはそんな相手もいないんだとおもう。


「気にする必要ないよ」


希が萌の肩に手を置いて言った。


大樹はついさっき追い返されたところだった。


「うん……」


もう、自分と大樹は終わったのだ。


自分から別れを告げて、連絡だってしていない。


これで、いいんだ……。