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《萌:別れてほしい》


大樹に送った文面はたったそれだけだった。


もっと他に言いたいことはあったけれど、あれもこれも書いていると終わりが見えなくなってしまいそうだった。


それに、書いている間に未練が出てきて別れられなくなってしまいそうで怖かった。


《大樹:ちょっと待ってくれ! 事情を説明したいんだ!》


大樹からの返信に萌は顔をしかめる。


まだなにか言い訳があるんだろうか。


あれだけの女子生徒に手を出して、恨まれているのに。


萌は大樹からのメッセージを無視してスマホを放り投げたのだった。