ギガントロック。
名前の通り超巨大な岩の形をしたモンスター。
攻撃方法は自分の体の一部を岩の弾丸と化して放つこと。
攻撃力は中の上程度なんだけど、こいつがやっかいなのは、そこじゃない。
「やっぱり、体のサイズがな……」
俺はため息をついた。
ゲームで見て知っているとはいえ、現実に目にすると迫力が違いすぎる。
全長三キロにも及ぶ途方もない巨体。
そいつが『絶望の神殿』に続く道を完全にふさいでしまっている。
隙間から抜けられないかと思ったけど、ゲームの設定どおり強力な結界が敷かれていて無理だった。
単純な攻撃力では破壊できない、空間を捻じ曲げてあるタイプだ。
「どうしますか、ベルダ様」
コーデリアがたずねた。
「先へ進むためには本体を破壊するか、結界をすり抜けるか、別のルートを行くか……の三択だ」
説明する俺。
「最初の方法は厳しい。俺が最大威力の攻撃を放ったとしても、こいつを破壊しようとしたら万単位――いや、たぶん億単位の攻撃回数が必要だろう」
どう考えても現実的じゃない。
「二つ目の方法はどうでしょう?」
コーデリアが言った。
「あたしが結界を調べてみましょうか?」
「いや、この結界は絶対にすり抜けられない設定なんだ」
「設定?」
「ああ、その……俺が事前に調べてある。残念ながら一朝一夕には無理だ」
「そうですか……では、最後の方法を?」
「ああ、そいつも事前に調べてある」
本当はゲームシナリオで全部知ってるんだけど、本当のことを言ってもコーデリアには意味不明だろう。
俺は『事前に調べてあるから』で通すことにした。
「地下道……ですか」
「ああ、必ずあるはずだ」
「あたしは聞いたことないですね……」
首をかしげるコーデリア。
「だいたいの場所はつかんでるから一緒に行こう」
ゲームのマップ上で地下道がどこにあるのかは知っている。
けど、実際の地形は勝手が違う。
俺はコーデリアとその近くまで行き、地下道の入り口を探した――。
名前の通り超巨大な岩の形をしたモンスター。
攻撃方法は自分の体の一部を岩の弾丸と化して放つこと。
攻撃力は中の上程度なんだけど、こいつがやっかいなのは、そこじゃない。
「やっぱり、体のサイズがな……」
俺はため息をついた。
ゲームで見て知っているとはいえ、現実に目にすると迫力が違いすぎる。
全長三キロにも及ぶ途方もない巨体。
そいつが『絶望の神殿』に続く道を完全にふさいでしまっている。
隙間から抜けられないかと思ったけど、ゲームの設定どおり強力な結界が敷かれていて無理だった。
単純な攻撃力では破壊できない、空間を捻じ曲げてあるタイプだ。
「どうしますか、ベルダ様」
コーデリアがたずねた。
「先へ進むためには本体を破壊するか、結界をすり抜けるか、別のルートを行くか……の三択だ」
説明する俺。
「最初の方法は厳しい。俺が最大威力の攻撃を放ったとしても、こいつを破壊しようとしたら万単位――いや、たぶん億単位の攻撃回数が必要だろう」
どう考えても現実的じゃない。
「二つ目の方法はどうでしょう?」
コーデリアが言った。
「あたしが結界を調べてみましょうか?」
「いや、この結界は絶対にすり抜けられない設定なんだ」
「設定?」
「ああ、その……俺が事前に調べてある。残念ながら一朝一夕には無理だ」
「そうですか……では、最後の方法を?」
「ああ、そいつも事前に調べてある」
本当はゲームシナリオで全部知ってるんだけど、本当のことを言ってもコーデリアには意味不明だろう。
俺は『事前に調べてあるから』で通すことにした。
「地下道……ですか」
「ああ、必ずあるはずだ」
「あたしは聞いたことないですね……」
首をかしげるコーデリア。
「だいたいの場所はつかんでるから一緒に行こう」
ゲームのマップ上で地下道がどこにあるのかは知っている。
けど、実際の地形は勝手が違う。
俺はコーデリアとその近くまで行き、地下道の入り口を探した――。