斎藤芽唯高校一年生になった。
私には双子の姉がいる。
双子と言っても血は繋がっていない。
父は今の母と再婚し、継母の連れ子が姉の七海。
七海はとても美人で明るい。
そんな七海と継母は私のことが気に入らないのかいつも家事は私にやらせ、身の回りのことは私がやっている。
だが、私の実の父は家事をやらされている私のことをかばってくれた。
そんな父は仕事で出張に行っている時に事故にあってしまった。
今日は入学式。
クラスの名簿を見ると顔の血が引いていった。
まさか七海と同じクラスになるなんて。
初っ端から気分が下がりながらも教室に向かう。
「ねぇ、芽唯いーい?あんたはあたしのあくまでただの双子、余計な事言ったらただじゃすまないんだからね?」
七海の声に身体が震える。
「う、うん……」
そして、教室に入ると注目は一気に私たちに集まった。
「わぁー、あの子たち可愛くね?」
「そうそう、特に左側の子な」
私の左側に立っているのは七海。
当たり前だよね、七海は可愛いもんね。
「つーか、右側の子恥ずかしくねーの?あんなに可愛い子の隣に立って」
「それなー!可哀想ー」
最後の可哀想は棒読みだった。
これじゃあ、友達さえまともにできそうにないな。
当たり前だけど七海と私は双子だから席は前後。
私が後ろで七海が前。
七海の後ろってなんか授業集中できるかな。
今日は始業式だけだったので早めに帰れる。
廊下を歩いていると他のクラスの子の声が聞こえた。
「あ、ねぇねぇー!そういやさ、一組って、鬼頭君がいるんでしょ?」
「鬼頭君いるとか天国じゃん。いいなぁ~」
鬼頭俊君はあやかしの鬼で、社会的地位も高い。
私はあまり詳しくはないのだが。
鬼頭君は私と席が隣。
あやかしなので、顔面偏差値はとても高くて勉強もできて、スポーツ万能の完全無欠の鬼。
七海に鬼頭君と喋ったら「調子に乗るな」と言われそうだからあまり話さないでおこう。
でも、鬼頭君はモテるし私なんかに興味はないか。
私もおとぎ話で出てきそうなプリンセスだったらな。
おとぎ話のプリンセスは王子様にチヤホヤされて……私には分不相応か。
「ただいま」
小さい声で家に入るとたまたまそこにはお母さんと七海がいた。
「私と七海は服を買ってくるからあんたは留守番しててね、あと、七海のバックが届くかもだから受け取っといて」
「芽唯、あたしのだから傷とかつけないでよね」
「はい……」
七海とお母さんはそう言い残し家を出て行った。
部屋でゆっくり休んでいる、それが私にとっては嬉しいこと。
七海はお母さんからおこずかいを貰って友達と遊びに行くことが多い。
私は家でずっと家事をやっている。だから、そんな暇はない。
少し時間が経つとインターホンが鳴り、七海の荷物が届いた。
七海はいつもお母さんになんでも買ってもらえる。
私にはなにも買ってくれないのに。
私はお母さんにとっては知らない人の子供。
自分の産んだ子ではない。
だとしても、この生活はおかしいと私は思っている。
私には双子の姉がいる。
双子と言っても血は繋がっていない。
父は今の母と再婚し、継母の連れ子が姉の七海。
七海はとても美人で明るい。
そんな七海と継母は私のことが気に入らないのかいつも家事は私にやらせ、身の回りのことは私がやっている。
だが、私の実の父は家事をやらされている私のことをかばってくれた。
そんな父は仕事で出張に行っている時に事故にあってしまった。
今日は入学式。
クラスの名簿を見ると顔の血が引いていった。
まさか七海と同じクラスになるなんて。
初っ端から気分が下がりながらも教室に向かう。
「ねぇ、芽唯いーい?あんたはあたしのあくまでただの双子、余計な事言ったらただじゃすまないんだからね?」
七海の声に身体が震える。
「う、うん……」
そして、教室に入ると注目は一気に私たちに集まった。
「わぁー、あの子たち可愛くね?」
「そうそう、特に左側の子な」
私の左側に立っているのは七海。
当たり前だよね、七海は可愛いもんね。
「つーか、右側の子恥ずかしくねーの?あんなに可愛い子の隣に立って」
「それなー!可哀想ー」
最後の可哀想は棒読みだった。
これじゃあ、友達さえまともにできそうにないな。
当たり前だけど七海と私は双子だから席は前後。
私が後ろで七海が前。
七海の後ろってなんか授業集中できるかな。
今日は始業式だけだったので早めに帰れる。
廊下を歩いていると他のクラスの子の声が聞こえた。
「あ、ねぇねぇー!そういやさ、一組って、鬼頭君がいるんでしょ?」
「鬼頭君いるとか天国じゃん。いいなぁ~」
鬼頭俊君はあやかしの鬼で、社会的地位も高い。
私はあまり詳しくはないのだが。
鬼頭君は私と席が隣。
あやかしなので、顔面偏差値はとても高くて勉強もできて、スポーツ万能の完全無欠の鬼。
七海に鬼頭君と喋ったら「調子に乗るな」と言われそうだからあまり話さないでおこう。
でも、鬼頭君はモテるし私なんかに興味はないか。
私もおとぎ話で出てきそうなプリンセスだったらな。
おとぎ話のプリンセスは王子様にチヤホヤされて……私には分不相応か。
「ただいま」
小さい声で家に入るとたまたまそこにはお母さんと七海がいた。
「私と七海は服を買ってくるからあんたは留守番しててね、あと、七海のバックが届くかもだから受け取っといて」
「芽唯、あたしのだから傷とかつけないでよね」
「はい……」
七海とお母さんはそう言い残し家を出て行った。
部屋でゆっくり休んでいる、それが私にとっては嬉しいこと。
七海はお母さんからおこずかいを貰って友達と遊びに行くことが多い。
私は家でずっと家事をやっている。だから、そんな暇はない。
少し時間が経つとインターホンが鳴り、七海の荷物が届いた。
七海はいつもお母さんになんでも買ってもらえる。
私にはなにも買ってくれないのに。
私はお母さんにとっては知らない人の子供。
自分の産んだ子ではない。
だとしても、この生活はおかしいと私は思っている。