今日は休日。
 俊君の家に来て少しが経ったので記念にどこか行くか、と俊君から提案されたので水族館に来ている。
「わぁー!サメがいる!」
「……芽唯ってこんなにはしゃぐんだね」
「あ、え?……まあ、七海がいたから私はいつも家で留守番だったんだよね」
 お父さんとお母さんが再婚する前に一回だけ来たことあるけど、幼稚園の頃だったと思う。
「芽唯、ちょっと休憩しよう」
「うん!」
 水族館内にあるレストランでお昼ご飯を食べる。
「ん~!おいしー!」
 私はハンバーグ、俊君もハンバーグ。
「俊君ってハンバーグ好きなの?」
「うん、肉類好き」
「そうなんだっ!」
「……芽唯、他に行きたいとこある?」
 行きたいところはある。
 今日はお父さんの命日でもあるから。
 お父さんに俊君を会わせたい。
 この人が私の好きな人だよって。
「芽唯?」
「あ、なら……少し、ついて来てくれる?」
「うん」
 お昼ご飯を食べ終え、お墓に向かう。
「……芽唯、ここは?」
「お父さんのお墓、ごめんね。こんなところで…お父さんに会わせたいなって……」
 私は目を瞑り、手を合わせた。
(お父さん……久しぶり。あのね、七海とお母さんとは離れて暮らしてるよ。でも、安心してね。
この人が私を守ってくれるの。俊君は私の好きな人だよ)
 私はお父さんに想いを伝えた。