「その手の遊びは、もしや君の時代にも流行っていたのかい?」
「私が中学生だった頃は一時ブームでしたね。この手のものって、流行るのも去るのも一瞬なので、知っている年代と知らない年代に別れる感じはあるかと思います。『こっくりさん』世代もいれば、名前が違う『キューピッドさん』が流行っていた世代とか」

 ミサナは涼しさを求めるように、ウェーブかかった長い髪を後ろで一つにまとめた。

 そこから若さ溢れる眩しい白い項が覗いて、私はなんだか目のやり場に困って視線をそらした。彼女は気付いてもいない様子で、思い出すように宙を見やったまま話し続ける。

「確か霊感テストって、目を閉じて【家】を想像するんですよね? 大事なのは、その場に自分が立っているとしっかりイメージすること。それが完了したら、その妄想の中の【家】の玄関の扉をまずはノックする。それから――」
「触れているという意識のもと、ドアノブに触れて扉を開ける。その音までイメージして開いた入口から【家】の中に入る」

 私は、思い出しながら説明を引き継いだ。