「それで、ナナカの返事を聞きたいんだけど。ナナカは俺が『恋人』で構わない?」
「大歓迎に決まっているじゃないの。私、ずっと一緒にいたいくらいアラタが好きよ」

 そうやってきちんと訊いてくれるところも好き、と、恥じらいと感激で瞳を潤ませて口にする。もう耳まで真っ赤になっていて、冷静沈着なアラタを凝視していた。

「何コレ、超ロマンチックで今すぐ結婚したいくらいアラタが格好良すぎる。そのまま押し倒してくれても全然構わないのよ」
「いや、それは構うよ……ナナカってさ、実のところ俺のことめっちゃ好きだろ」
「うん好き、保留中にいっぱいっぱい考えてもっと好きになって、好き過ぎてしんどいくらい好きなの。何気ない横顔も超カッコイイしいちいち様になるのが悔しいくらいカッコイ――」

 半ばパニックになって、かなり素直になっている。感情のまま言葉を出され続けてもたまらないと、アラタは照れ隠しで彼女の唇を自分の口で塞いだ。