読んでいて一番感じた事はリアリティーが高いな、と感じた。特に人間関係の描写がとても細かく、思春期ならではの人間関係の悩みや葛藤が読んでいてすごく伝わってきた。
ここからネタバレ入ります。
話の内容としては主人公の萌、高校野球のプリンスと呼ばれるようになった幼馴染の陸、中学から部活が一緒の駿介の三角関係のお話。駿介がたびたび萌の事が好きとほのめかしていたにも関わらずその相手が分からずに羨ましいと思っていたのは可愛いなぁ、って思いながら読んでた。萌が陸と駿介のどちらも大切な存在だと思っているのが読んでいてわかったし、萌自身が陸と駿介どちらの事が好きなのか気持ちがわからないまま話が進んでいったからこそ、駿介の演奏のシーンで萌が自分自身の気持ちに気付いた時はやっぱり駿介の事が好きなんだと感じた。自分の気持ちに気付くシーンの描き方は凄く好き。今までの描写も相まってすごく感動した。