食後、早々に自室のベッドで休まされた。心配症でもなかったはずなのに、両親がいつもの言い争いもせず揃って何度も様子をみにきた。母が色のついた長い爪で丁寧に毛布を彼方にかぶせ、男性にしては細い指で父が優しく彼の頭を撫でたりした。
こんな事をする人たちじゃないのに、とぼんやりと両親を見つめて思った。でも頭に置かれた手の温もりに、何も言えないでいた。
母がベッドに腰を降ろして、ポン、ポン、とゆっくりとした調子で宥めるリズムをひどく懐かしく感じた。体調不良などでもなく、ましてや眠気も全くなかったというのに、父の暖かい大きな手と、毛布越しに感じる母の手が心地よくて、段々と瞼は重くなっていった。
目に映る光景が、薄暗い室内に霞んでいく。
不意に一瞬、幼い頃同じようにされた記憶が脳裏に蘇った。きらきらと着飾った若い母と、どの角度から見ても美男子な父が、心配するようにこちらを覗き込んでいる映像が重なった。
こんな事をする人たちじゃないのに、とぼんやりと両親を見つめて思った。でも頭に置かれた手の温もりに、何も言えないでいた。
母がベッドに腰を降ろして、ポン、ポン、とゆっくりとした調子で宥めるリズムをひどく懐かしく感じた。体調不良などでもなく、ましてや眠気も全くなかったというのに、父の暖かい大きな手と、毛布越しに感じる母の手が心地よくて、段々と瞼は重くなっていった。
目に映る光景が、薄暗い室内に霞んでいく。
不意に一瞬、幼い頃同じようにされた記憶が脳裏に蘇った。きらきらと着飾った若い母と、どの角度から見ても美男子な父が、心配するようにこちらを覗き込んでいる映像が重なった。


