どうしてか、ひどく疲れを感じた。見えなくなった学校を思い浮かべて、あそこであった事も現実なのかどうか考えたたものの、すぐにやめてただただゆっくりと家に向かった。
帰宅してみると、まだ午後も早い時間だというのに両親が揃っていた。
どちらも自分の会社を経営しているので、時間にはゆとりがあるもののタイミングが合うのも珍しい。母は朝からのんびりしているようで、そこに『お手伝いさん』の姿はかった。
「今日は、家政婦さんはきてないの?」
「ひどい雨だからお休みにしてもらったのよ。先にシャワーで温まってらっしゃい」
午後に少し会社に顔を出す予定があるのか、ぴしゃりと言った母は綺麗な衣服に身を包んでいた。着替えは準備してあるからと促されるがまま、彼方は風呂へ入った。出てくると「風邪をひくといけないからすぐに乾かしなさい」とドライヤーを渡されてしまう。
いつもの皮肉な返答の一つも出てこなくて、彼方は「うん」と力なく答えてそれを受け取った。ぼんやりとした様子で丁寧に髪を乾かしていると、濃い化粧をした母の整った顔から、強さが薄れてどこか大人しげで自信のない表情になった。
帰宅してみると、まだ午後も早い時間だというのに両親が揃っていた。
どちらも自分の会社を経営しているので、時間にはゆとりがあるもののタイミングが合うのも珍しい。母は朝からのんびりしているようで、そこに『お手伝いさん』の姿はかった。
「今日は、家政婦さんはきてないの?」
「ひどい雨だからお休みにしてもらったのよ。先にシャワーで温まってらっしゃい」
午後に少し会社に顔を出す予定があるのか、ぴしゃりと言った母は綺麗な衣服に身を包んでいた。着替えは準備してあるからと促されるがまま、彼方は風呂へ入った。出てくると「風邪をひくといけないからすぐに乾かしなさい」とドライヤーを渡されてしまう。
いつもの皮肉な返答の一つも出てこなくて、彼方は「うん」と力なく答えてそれを受け取った。ぼんやりとした様子で丁寧に髪を乾かしていると、濃い化粧をした母の整った顔から、強さが薄れてどこか大人しげで自信のない表情になった。


