「あ、やっぱりそうなんだ? そんな気はしていたんだよねぇ。年に二回ある部活発表会にも毎回一つしか展示してないし、部員集めもしていないから、変だとは思っていたのよ」
「じゃあ君は、そうしていると言いたいのかい」
思わず眉根を寄せた彼方に、恵が得意げに胸を張った。
「勿論よ。こうして積極的に活動しながら、部員を募っているもの。次の十一月にある部活発表会までには、写真集も作り上げたいし」
彼女はまた、にしししし、と笑った。仲が良いと思われているのを嫌がっているという告白にも、何も感じていないようだった。
「私、それを数日前にも話してあげたわよ? 絶賛、部員募集中!」
「僕は掛け持ちなんて御免だ、勧誘するな。それに興味がない事は覚えない主義なんだ」
面倒そうに片手を振って、再びスケッチブックに鉛筆を走らせる。
恵が口を尖らせて「やっぱり捻くれてる」と言った。彼方は反応せず、ただただ自分が持つ鉛筆が流れていくのを眺めていた。
「じゃあ君は、そうしていると言いたいのかい」
思わず眉根を寄せた彼方に、恵が得意げに胸を張った。
「勿論よ。こうして積極的に活動しながら、部員を募っているもの。次の十一月にある部活発表会までには、写真集も作り上げたいし」
彼女はまた、にしししし、と笑った。仲が良いと思われているのを嫌がっているという告白にも、何も感じていないようだった。
「私、それを数日前にも話してあげたわよ? 絶賛、部員募集中!」
「僕は掛け持ちなんて御免だ、勧誘するな。それに興味がない事は覚えない主義なんだ」
面倒そうに片手を振って、再びスケッチブックに鉛筆を走らせる。
恵が口を尖らせて「やっぱり捻くれてる」と言った。彼方は反応せず、ただただ自分が持つ鉛筆が流れていくのを眺めていた。