それから数年、彼方は女の子と違うクラスだった。美術関係の本を読んでは、黙々と絵を描く日々が過ぎていった。話すのも嫌だというような仏頂面を浮かべて一人行動する彼は、それでも決して俯いたりせず、いつも背筋を伸ばして歩く子共だった。
四年生になった時、再び『うつみめぐみ』と同じクラスになった。しばらく前は短髪頭だったものの、また辛い治療があったのか、彼女の頭はまた真っ黒になっていた。
次の大きな――最後になるかもしれない――手術があるまでの間は少しゆっくり出来るらしい。五月の中旬から、しばらくは毎日のように登校してきた。
二年ほど見なかった間に、彼女は少しだけ顔を上げるようになっていた。仲の良い女の子達も出来て、親しげに「メグちゃん」と呼ばれていた。気分が悪い時は、保健室で休んでいる事も多かったが、それでも学校生活を楽しもうと努力するかのようだった。
いつも自信のない目を上げて、慎重に辺りを見やる女の子。
でも、そんなおどおどした様子の彼女が、時々、揺らぐ事のない真っ直ぐな目をする事があった。それに気付いてから、彼方はなんとなく引かれてその表情を観察するようになった。
四年生になった時、再び『うつみめぐみ』と同じクラスになった。しばらく前は短髪頭だったものの、また辛い治療があったのか、彼女の頭はまた真っ黒になっていた。
次の大きな――最後になるかもしれない――手術があるまでの間は少しゆっくり出来るらしい。五月の中旬から、しばらくは毎日のように登校してきた。
二年ほど見なかった間に、彼女は少しだけ顔を上げるようになっていた。仲の良い女の子達も出来て、親しげに「メグちゃん」と呼ばれていた。気分が悪い時は、保健室で休んでいる事も多かったが、それでも学校生活を楽しもうと努力するかのようだった。
いつも自信のない目を上げて、慎重に辺りを見やる女の子。
でも、そんなおどおどした様子の彼女が、時々、揺らぐ事のない真っ直ぐな目をする事があった。それに気付いてから、彼方はなんとなく引かれてその表情を観察するようになった。


